macOS向けスティーラーBanshee Stealerのソースコードがリークされる
SecurityAffairs – November 26, 2024
今年8月からハッカー向けに販売され始めたインフォスティーラー「Banshee Stealer」のソースコードがネット上にリークされ、結果として同スティーラーの運営も終了したという。マルウェア研究者集団のVX-Undergroundが報告した。
Banshee Stealerは、macOSからの情報窃取に特化したマルウェア・アズ・ア・サービス(MaaS)。2024年8月から、月額3,000ドルのサブスクリプション方式で売り出され始めた。多数のブラウザからキーチェーンパスワードやデータを盗む性能を持ち、Chrome、Firefox、Brave、Edge、Vivaldi、Yandex、Opera、OperaGXの8ブラウザからはクッキー、ログイン情報、ブラウザ履歴を収集可能。Safariも標的とするが、このブラウザから窃取できるのはクッキーのみ。加えて、同スティーラーはおよそ100種のブラウザプラグインからデータを集めることもできるほか、Exodus、Electrum、Coinomiなどさまざまなウォレットから暗号資産を盗み出すことも可能だという。
かつてBanshee Stealerの分析結果を報告していたElastic Security Labsは、このマルウェアには巧妙な難読化が施されておらず分析しやすく、さほど複雑な設計ではないなどと指摘しつつも、「macOSシステムに狙いを定めているという点、そして収集するデータが幅広いという点から、(Bansheeは)サイバーセキュリティコミュニティによる注視を要する重大な脅威となっている」と述べている。
そんなBanshee Stealerが先週、何者かにソースコードをリークされたことを受けて、運営を終了したという。このニュースを最初に報じたVX-Undergroundは、「リークされたコードをアーカイブしてGitHub上でダウンロード可能にした」と述べている。なお、リークがどのような経緯で行われたかなどの詳細については不明。
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