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ウクライナハッカーがロシアの銀行インフラを乗っ取る
親ウクライナ派のハクティビストグループがロシアの銀行サービスを妨害
親ウクライナ派のハクティビストグループ「Cyber Anarchy Squad」が先週末、電気通信事業者JSC Infotelを攻撃することによりロシアの銀行サービスを妨害したとTwitter上でアナウンスした。InfoTelは数百社もの企業に通信サービスを供給しているとされ、そのうち4分の1がロシアの銀行なのだという。
Cyber Anarchy Squadは、攻撃の結果ロシアの銀行の顧客が「深刻な不景気」に陥ったと述べ、「次は何かな?乞うご期待…」という挑発的なメッセージを残している。
このニュースについてMastodon上で報じたセキュリティ研究者のKevin Beaumont氏によれば、Cyber Anarchy SquadはInfotelのインフラを「遠隔から消去」したのだという。Beaumont氏はまた、Infotelのコメントについても報告。その内容は、ハッカーの大規模攻撃により同社のネットワーク設備の一部が損傷しており、現在復旧作業が行われていることを伝えるものだった。障害発生の2.5日後、同社はやっとBGPルーティングを復旧させたものの、ルーターの不具合により顧客は引き続き障害に直面していたとされる。
サイバー攻撃はウクライナの反転攻勢開始と同時期に発生か
Cyber Anarchy Squadによる今回の攻撃は、ウクライナの反転攻勢が開始したのと同じタイミングで実施されたものとみられる。攻撃の結果、ロシアの銀行や信用組合はバンキングシステムにアクセスできなくなったり、決済を行えなくなったりしたと報じられている。
親ウクライナ派ハクティビストによる銀行システムへの攻撃はこれまでにも発生
ロシア・ウクライナ戦争が開始以来、親ロシア派のハッカーによるサイバー攻撃は国内外で大きく注目を集めてきた。これと比較すると攻撃の数や報道の数は劣るかもしれないが、親ウクライナ派のハッカーやハクティビストによるサイバー攻撃も度々行われてきたようだ。
現に、親ウクライナ派ハクティビストによってロシアの銀行システムが狙われるのは今回が初めてではないという。2022年12月には、ロシア第2の銀行がかつてないほど大規模なDDoS攻撃に襲われたことを明かしていた。
また最近では、ロシア正教会の公式サイトがハッキング・改ざんされ、サイト上に「モスクワ総主教および全ロシアはウクライナ軍を祝福する」とのメッセージが表示されるという変わったインシデントも起きていた。
6月13日:ロシア・ウクライナ関連の注目ニュース
ロシアがウクライナで使用したイラン製ドローンから中国製部品が発見された、と研究機関が主張
DenverGazette.com – Jun 13 2023 08:22
ロシアがウクライナで使用したイラン製のドローンに、中国製の部品が入っていたことが英国の研究機関の調査により判明した。また、中国製部品には1月に生産されたことを示すマークがあったことも注目されている。研究機関の報告書によると、4月22日に撃墜された無人機に1月中旬に製造された部品が使用されたことは、部品の製造、調達、無人航空機の組み立て、ウクライナへの配備の間の回転が極めて速く、これらすべてのプロセスが3か月余りの間に行われたことを示しているとのこと。
ロシアで事業営むベトナムの商店主が中国との競争激化に直面
Intellasia.net – Jun 13 2023 08:28
西側諸国から厳しい制裁や規制を科される中、ロシア政府は中国との経済的な結びつきを強めている。この煽りを受けているのが、ロシア国内で商店などを営むベトナム系小売業者だ。中国企業の参入による競争の激化やロシア・ルーブルの下落などがこれらの業者にとって課題となっているのだという。
独占-パキスタンは値引きされたロシア産石油の支払いを中国通貨で行った- パキスタン石油相
MSN Australia – Jun 13 2023 03:29
パキスタンは初めて政府間で輸入される、値引きされたロシア産原油の支払いを中国通貨で行ったと、同国石油相が月曜日に発表した。これは、ドル建て主流で行われる輸出決済の政策を大きく転換するものである。パキスタンは対外債務の債務不履行の危険をもたらす深刻な国際収支の問題を抱え、経済危機に直面している。今回の原油の値引きは、その救済措置となる。