中国版GitHubが出現?「GitCode」について研究者が報告
「中国版GitHub」あるいは「中国版公開Gitリポジトリホスティングサービス」と呼べそうなサービスが登場した模様であると、台湾の脅威インテリジェンス研究者Azaka(安坂星海)氏が報告。「GitCode」と名付けられたこのサービスは、「重庆开源共创科技有限公司」という社名のもとでCSDNにより運営されているという。なおAzaka氏は今年はじめ、「i-Soonリーク」(※)についてスクープしていた人物。
(※)詳しくはこちらの記事で:中国政府請負業者「i-SOON」のデータ流出:経緯と概要、関連する脅威アクター
Azaka氏が伝え聞いたところによれば、多くのユーザーのリポジトリが許可なくクローンされ、GitCode上に転載されている模様。つまり、GitCodeは盛んにGitHubリポジトリを収集し、自らのサーバー上にGitHubのミラーサイトを作ろうとしているものとみられるという。GitCodeでは現在、おそらくフロントエンド関連のエラーにより、Gitリポジトリコンテンツへアクセスするとまもなく404エラーページにリダイレクトされるようになっているというが、GitHubから得られたコードがGitCode上に存在することは確かな模様。
Azaka氏によれば、オープンソースのコードは元来共有されるためのものであり、GitCodeの行為が「不正」というわけではない一方で、GitCodeへの怒りを表す中国語の投稿が多数見受けられたという。同氏はまた、自分の知る限り公開リポジトリの転載をやめるよう要求できるようなライセンスはないとしながらも、「コードの所有権」が主に問題になるとの見解を示した。なお、GitCodeでリポジトリを作成したり管理したりするにはアカウントが必要になる。そしてアカウント作成の際には中国の電話番号が求められるほか、Hauwei CloudおよびGitCodeの利用規約への同意も要求されるという。