AI用いてロシアのプロパガンダを拡散するボットファーム、米司法省主導の国際作戦により閉鎖
BleepingComputer – July 9, 2024
米司法省が主導する国際法執行機関との合同作戦により、ロシアのプロパガンダを拡散する大規模なボットファームが管理していたX(旧Twitter)アカウント約1,000件に加え、各ボットの登録に使われたドメインがテイクダウンされた。
ロシア国営ニュース局RT(Russia Today)副編集長とロシア連邦保安庁職員が組織・管理していたこれらのボットは2022年以降、米国やポーランド、ドイツ、オランダ、スペイン、ウクライナ、イスラエルなど多くの国のXユーザーを標的に偽情報を拡散。RTのアフィリエイトがAI駆動ボットファーム生成・管理ソフトウェアの「Meliorator」を使って実在する人物になりすまし、ウクライナ国内の不和を煽るような発言などを流していたという。
2024年6月の時点でMelioratorが対応していたプラットフォームはXのみのようだが、ほかのソーシャルメディアネットワークをサポートできるよう機能が拡張される可能性が高いとアナリストは指摘している。なお、米FBIとサイバー国家任務部隊(CNMF)、カナダとオランダの情報セキュリティ組織などが連携し、Melioratorのより技術的な詳細を記した共同勧告も発表されている。