Telegram創業者のパベル・ドゥーロフ氏、フランスで逮捕される
フランスのテレビ局TF1が報じたところによると、メッセージアプリ「Telegram」の創業者で最高責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏が24日夜、パリ近郊のルブルジェ空港で身柄を拘束された。
ロシア出身の同氏が逮捕されたことについて、Telegramを含むソーシャルメディアではさまざまな議論と憶測を呼んだものの、匿名の警察筋から得た情報に基づいて報道が行われたとされる。ただし、フランスの国家詐欺対策局(ONAF)の報道官はコメント要請に応じていない上、在仏ロシア大使館が説明を求めても当局から返答はないという。
TF1の報道によると、フランス当局はTelegramのコンテンツ管理と法執行機関への協力姿勢を問題視しており、ドゥーロフ氏をアプリ経由で行われるとされる麻薬密売やマネーロンダリング、児童ポルノ共有の共犯者だと主張しているようだ。
一方、Telegramは声明で「この状況が迅速に解決されることを待つ」と述べ、「デジタルサービス法を含むEU法を順守」しており、「業界標準の範囲内で常に改善している」と主張。「プラットフォームの悪用に対し、プラットフォームまたはその所有者側に責任があると主張するのは不合理」と反論している。
なお今年6月には、Telegramが9億5千万人ほどのユーザー数を誇りながらもエンジニアを約30人ほどしか雇用していない事実が明かされ、セキュリティを疑問視する声が上がっていた。ドゥーロフ氏のこの運用方針も、同氏をめぐる今後の動きに多かれ少なかれ関わってくる可能性が考えられる。