Google、サムスンのゼロデイについて警告 実際の攻撃で悪用される(CVE-2024-44068)
SecurityWeek – October 22, 2024
サムスンのモバイルプロセッサに存在するゼロデイ脆弱性が、任意のコード実行を目的としたエクスプロイトチェーンの一部に使われているという。Googleの脅威分析グループ(TAG)が警告を発した。
当該欠陥CVE-2024-44068は、権限昇格を可能にし得る解放済みメモリ使用の脆弱性。JPEGのデコードや画像の拡大縮小などメディア機能のハードウェアアクセラレーションを提供するドライバが、ユーザースペースのページをI/Oページにマッピング後、ファームウェアコマンドを実行し、マッピングされたI/Oページをティアダウンする場合があることによって生じる。このゼロデイエクスプロイトを権限昇格チェーンの一環として使用することで、アクターは権限昇格済みの「cameraserver」プロセスにおいて任意のコードを実行できるという。
Googleの研究者らは観測された攻撃の詳細を明らかにしていないが、同社のTAGチームといえば、スパイウェアベンダーによって悪用されたゼロデイ(サムスンデバイスのものも含む)を多数発見・報告していることから、今回の脆弱性もスパイウェア関連の攻撃で利用されている可能性は捨てきれない。
なお、サムスンが今月リリースしたセキュリティ修正プログラムの一環で、この脆弱性は修正されている。
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