Atlassian Confluenceの脆弱性、暗号マイニング目的で悪用される:CVE-2023-22527
Securityonline[.]info – October 30, 2024
Atlassian Confluenceの脆弱性CVE-2023-22527が暗号資産のマイニング目的で悪用された事例について、トレンドマイクロが報告。攻撃者は脆弱性を用いてRCEを達成し、被害者のリソースをハイジャックしてTitan Networkから報酬を得ようとしていたという。
Titan Networkは分散型物理インフラネットワーク(DePIN)をベースとするオープンソースプラットフォーム。ユーザーはこれを利用してデバイスのコンピューティングパワー、ストレージ、帯域幅を共有し、見返りに経済的報酬を得ることができる。しかし、攻撃者があるシステムを侵害し、そこにTitanのソフトウェアをデプロイすれば、この攻撃者はこのシステム経由で報酬を得られることになる。
トレンドマイクロが観測した攻撃において、攻撃者はAtlassian Confluenceにおけるテンプレートインジェクションの脆弱性CVE-2023-22527を悪用し、リモートでコマンドを実行。これにより被害者システムへの初期アクセスを達成すると、一連のシェルスクリプトを投下し、IPアドレスやOS情報の特定を行うためのコマンドなど、複数のコマンドを実行してサーバーの環境を調べていたという。また、この過程でTitanのバイナリ数種がアップロードされたことや、Titan Network内の「Cassini Testnet」との通信が確立されたことも観測されている。Cassini Testnetはコンセンサスアルゴリズム「Delegated Proof of Stake(DPoS)」で構成されるテストネットで、これに参加することでリワードトークンを得られるようになるというもの。
今回悪用されたCVE-2023-22527は、2024年1月に開示・修正された脆弱性。このタイムラインを踏まえると、攻撃リスクを軽減するためには最新のセキュリティパッチを逐一適用することの重要性を改めて認識できる。これに加えてトレンドマイクロは、上記のような巧妙な侵入行為からシステムを守る策として、ネットワークおよびファイルの厳格なモニタリングや強固なアクセス制御の実施も推奨している。
ランサムウェアレポート&インテリジェンス要件定義ガイド、無料配布中!
ランサムウェアレポート:『2024 Ransomware? What Ransomware?』
以下のバナーより、ランサムウェアのトレンドを扱ったSilobreaker社のレポート『2024 Ransomware? What Ransomware?』の日本語訳バージョンを無料でダウンロードいただけます。
- 主なプレーヤーと被害組織
- データリークと被害者による身代金支払い
- ハクティビストからランサムウェアアクターへ
- 暗号化せずにデータを盗むアクターが増加
- 初期アクセス獲得に脆弱性を悪用する事例が増加
- 公に報告された情報、および被害者による情報開示のタイムライン
- ランサムウェアのリークサイト – ダークウェブ上での犯行声明
- 被害者による情報開示で使われる表現
- ランサムウェアに対する法的措置が世界中で増加
- サプライチェーン攻撃を防ぐため、手口の変化に関する情報を漏らさず把握
- 複数の情報源と脅威インテリジェンスツールを活用することが依然不可欠
インテリジェンス要件定義に関するガイドブック:『要件主導型インテリジェンスプログラムの構築方法』
以下のバナーより、優先的インテリジェンス要件(PIR)を中心とした効果的なインテリジェンスプログラムを確立するためのポイントなどを解説したSilobreaker社のガイドブック『要件主導型インテリジェンスプログラムの構築方法』の日本語訳バージョンを無料でダウンロードいただけます。
<ガイドブックの主なトピック>
本ガイドブックでは、優先的インテリジェンス要件(PIR)の策定にあたって検討すべき点と、PIRをステークホルダーのニーズに沿ったものにするために考慮すべき点について詳しく解説しています。具体的には、以下のトピックを取り上げます。
- 脅威プロファイルの確立
- ステークホルダーの特定・分析
- ユースケースの確立
- 要件の定義と管理
- データの収集と処理
- 分析と生産
- 報告
- フィードバック
- 実効性の評価