Microsoft SharePointのRCE脆弱性、企業ネットワークの侵害目的で悪用される:CVE-2024-38094
BleepingComputer – November 2, 2024
今年7月の月例セキュリティ更新プログラムで修正されたMicrosoft SharePointのRCE脆弱性CVE-2024-38094は、企業ネットワークへの初期アクセス獲得目的で悪用されているとRapid7の研究者が報告。この脆弱性は先月22日にCISAのKEVカタログ(悪用が確認済みの脆弱性カタログ)に追加されたことで、攻撃者により悪用されていることが判明していたが、攻撃の詳細などは明かされていなかった。
Rapid7が観測した攻撃では、攻撃者はまず一般公開されていたPoCエクスプロイトを使ってCVE-2024-38094を悪用し、SharePointサーバーへの不正アクセスを達成。その後、Microsoft Exchangeサービスのアカウントを侵害し、このアカウントに付与されていたドメイン管理者権限を取得したという。次に、アンチウイルスソフトのHoroungをインストールして既存のセキュリティソリューションとの対立を生み出すことにより、検出されることなくラテラルムーブメント目的でImpacketをインストールすることに成功したとされる。
次のステップで攻撃者は、さまざまなツールを使用。これには、クレデンシャルハーベスティング用のMimikatz、リモートアクセス用のFRP、ネットワークスキャン用のeverything.exe、Certify.exe、kerbruteなどが含まれる。また、アクセスを持続させるためのスケジュールタスクのセットアップや、検出回避目的でのWindows Defenderの無効化などのアクションが実施されたという。
上記に加え、攻撃者はバックアップデータの侵害も試みたが、これは失敗に終わったとされる。バックアップを標的にするのはランサムウェア攻撃でよくみられる手口ではあるものの、Rapid7の研究者らはデータ暗号化を観測しなかったことから、今回の攻撃のタイプは不明のままとのこと。
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