新たなランサムウェアGoZone、感染した端末上で性加害コンテンツが見つかったと被害者を非難し恐喝
Help Net Security – November 6, 2024
被害者を高圧的に脅しつつ、1,000ドルという比較的少額の身代金を要求する新たなランサムウェア「GoZone」について、SonicWallの研究者らが報告。このランサムウェアはファイルを暗号化するのに加えて、被害者のコンピューター上で「子どもへの性加害コンテンツが見つかった」と主張・非難し、「当局に通報されたくなければ身代金を支払え」と脅迫するのだという。
GoZoneはGo言語で書かれたランサムウェアで、暗号化にはChacha20アルゴリズムとRSAアルゴリズムを使用しているものとみられる。暗号化されたファイルのファイル名末尾には「.d3prU」という拡張子が付与され、感染したコンピューターには、以下3通りの形態のランサムノート(身代金要求メモ)が投下されるという。
- 「.txt」版:ファイルが暗号化されたすべてのディレクトリおよびデスクトップ上に作成される。
- 「.html」版:感染したシステムのデフォルトブラウザで開かれる。
- 画像版:壁紙がこのランサムノート画像へと変更される。バックグラウンド設定の更新はGoZoneによって無効化されているため、被害者が自力で変更された壁紙を元に戻すことはできない。
身代金の支払いはビットコインで行う必要があり、被害者には送金先としてビットコインアドレスが提示されるが、当該アドレスのトランザクション履歴によると、ここ数か月間に行われた送金は存在しないという。このことから、現時点までにGoZoneランサムウェアへの身代金支払いを行った被害者はいないものと思われる。ただ、サイバーセキュリティ企業Elastioが今年10月にエンタープライズのクラウド環境で同ランサムウェアを観測したと報告していること、そしてGoZoneはまだ新たな脅威であり、今後状況が変化する可能性もあることを踏まえると、引き続き警戒を緩めるべきではなさそうだ。
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