FortiClientのゼロデイ脆弱性、BrazenBamboo APTに悪用される
Securityonline[.]info – November 15, 2024
Volexityは、FortinetのWindows版VPNクライアント「FortiClient」におけるゼロデイ脆弱性が、中国関連のAPTグループBrazenBambooによって悪用されていることを確認した。なおBrazenBambooは、マルウェアLIGHTSPYやDEEPPOSTを開発したことでも知られる脅威アクター。
この欠陥は認証情報を開示する恐れのあるもので、ユーザーが同VPNへ認証を行った後、当該ユーザーの認証情報がプロセスメモリ内に残存してしまうことに起因する。実際の攻撃ではBrazenBambooがこれを悪用し、モジュール型マルウェアのDEEPDATAを用いてクライアントのプロセスメモリから直接VPNの認証情報を盗んでいたという。Volexityは今年7月に同脆弱性を特定し、Fortinetにも通知を行ったが、現時点ではまだ修正されておらず、CVE-IDも割り当てられていない。
DEEPDATAは侵害されたシステムから機微なデータを抜き取るように設計された、高度なポストエクスプロイトフレームワーク。その機能はFortiClientの認証情報の窃取にとどまらず、Wi-Fiの認証情報とシステム情報を抽出したり、音声やキー入力を記録したり、LINEやTelegramといったメッセージングアプリからデータを収集したりする機能なども備えている。
今回のFortiClientの悪用行為は、広く使用されている企業向けツールのセキュリティを確保することの重要性を浮き彫りにしている。VPNクライアントはリモートの作業環境に不可欠であるため、上記の脆弱性はFortinetソリューションを使用する組織に重大なリスクをもたらしかねないとのこと。
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