ロシアから脱出した優秀な技術者、一時押収された携帯電話に当局がスパイウェアを仕込んだと公表
あるロシア人プログラマーが連邦保安庁(FSB)に反旗を翻し、当局に一時押収された携帯電話がスパイウェアに感染していたことを公表した。
ロシア国籍ながらも自称ウクライナ人のKirill Parubets氏はロシアによる侵攻が始まった2022年、当時暮らしていたキーウでの居住許可を更新できなくなったため、妻と共にモルドバとルーマニアの国籍を取得することを計画。必要な書類を集めるためにロシアへ一旦戻らなければならなかったが、帰国後はキーウで携わっていた慈善活動への送金を反逆罪とみなされ、15日間拘留されることになった。
その際にAndroidデバイスが没収され、パスワードの引き渡しも強要されたParubets氏は、拘留中に暴力を受けただけでなく、諜報員としてFSBに協力するよう強引に勧誘されたという。釈放を念頭にこれを了承した同氏は、FSBから返却されたデバイスにスパイウェアが仕組まれていることにすぐ気づいたと述べている。ただ、自身とウクライナとの関係や送金が筒抜けだったこと、そしてマシンガンで武装した覆面集団が自宅へ踏み込んできた際に迷わずデバイスや書類を見つけたことから、それ以前から当局に盗聴されていた可能性も考えられると指摘した。
その後、ロシアから脱出した同氏は捜査官と協力し、拘留中にインストールされたのはトロイの木馬化されたCube Call Recorderだったと結論づけている。このアプリにはロシアの関与が疑われるスパイウェアMonokleファミリーの特徴が数多く備わっており、未使用時にデバイスの正確な位置情報を追跡する機能のほか、ビデオやデバイスの画面を録画する機能、入力を記録する機能、追加のパッケージをインストールする機能、SMSメッセージの送信・判読機能、ほかのメッセージングアプリから届いたメッセージを読む機能など、さまざまな追加機能が検出されたようだ。
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