コンゴ民主共和国で致死率の高い謎の感染症が発生、テクノロジーサプライチェーンへのリスクが危惧される

nosa

2024.12.10

12月10日：サイバーセキュリティ関連ニュース

コンゴ民主共和国で致死率の高い謎の感染症が発生、テクノロジーサプライチェーンを危険にさらす恐れ

The Register – Dec 9, 2024

アフリカ中部のコンゴ民主共和国（DRC）で、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）以上に致死率の高い謎の病気が発生した。今のところ世界的流行に発展する可能性は低いと考えられているが、パンデミックによるテクノロジーサプライチェーンの混乱を危惧する声が上がり始めているようだ。

世界保健機関（WHO）は8日、同国南部のクワンゴ州でこの謎の病気の症例が406件報告されていると発表した。確認された感染者のうち亡くなったのは31人（ほとんどが子ども）で、推定の致死率は現時点で7.6％とCOVID-19（約1％）の7倍を超えるという。また、感染地域は数か月前から食糧難に見舞われているほか、ワクチン接種や診断・検査など医療サービスへのアクセスも限られているとのこと。さらに首都キンシャサまで陸路で48時間を要する上、医療専門家や採取したサンプルを輸送する途中で武装集団に襲われる危険性があるなど治安にも問題を抱えている。

そのような僻地で、しかも局地的な感染にとどまっていることから、WHOは感染が拡大するリスクを現時点で中程度と評価している。しかし、DRCは多くの電子機器に使われている充電式バッテリーに不可欠なコバルトの世界最大産出国であり、その経済は鉱物採掘に大きく依存している。鉱山地帯のある国内東部まで感染が広がるようなことになれば、さまざまなテクノロジー製品に欠かせない鉱物の供給が大きく乱れてもおかしくはない。

ルーマニアの主要電力供給会社、「サイバー攻撃が進行中」と警告

The Record – Dec 9, 2024

ルーマニアで380万超の顧客に電力を供給し、ブカレストとロンドンの証券取引所に上場するElectric Groupは9日、投資家向けの覚書で「サイバー攻撃が進行中」と警告した。

同社CEOのAlexandru Chirita氏は「このインシデントを管理・解決するため、専門家チームが国家サイバーセキュリティ当局と密接な連携を図りながら取り組んでいる。この状況にできるだけ早く対処し、攻撃者を特定して影響を最小限に食い止めたい」と説明。さらに同社の重要なシステムは「影響を受けておらず、消費者とのやり取りに支障が生じているのは内部インフラの保護対策の結果」と強調した。

攻撃の詳細は明らかにされていないが、ルーマニア大統領選がロシアによる干渉疑惑で先週無効になっていることから、親ロシア派ハッカーが絡んでいるとの憶測を呼んでも不思議ではない。Chirita氏は「状況の進展、そして解決に向けて講じている対策について情報を公開し続けていく」と付け加えた。