中国ハッカーSalt Typhoon、未パッチのCiscoルーター経由でさらなる米通信事業者を侵害
BleepingComputer – February 14, 2025
中国のハッカーグループSalt Typhoonは今なお世界中の電気通信事業者を盛んに狙っており、Cisco IOS XEネットワーク機器の脆弱性を突かれて侵害された新たな被害企業が複数存在するという。
Recorded Futureの脅威リサーチ部門Insikt Groupによると、Salt Typhoon(別称:RedMike、FamousSparrow、Ghost Emperor、Earth Estries、UNC2286)は進行中の攻撃において、特権昇格の脆弱性CVE-2023-20198およびコマンドインジェクションの脆弱性CVE-2023-20273を悪用。この結果、米国を拠点とするISPや、英国の通信プロバイダーの米国関連会社、南アフリカやタイの通信プロバイダーなど、複数の企業がネットワークを侵害されているという。
Insikt Groupによれば、2024年12月から2025年1月にかけて、Salt Typhoonは1,000超のシスコ製ネットワーク機器を攻撃しており、機器の所在地はその半数以上が米国、南アフリカ、インドだったという。また同チームはインターネットスキャンのデータを使い、Web UIがインターネットに露出しているシスコ製ネットワーク機器を12,000以上発見している。このうち標的になったのがほんの8%(1,000件超)だったことを踏まえ、Insikt Groupの研究者は、今回の攻撃は電気通信プロバイダー関連のデバイスに対象を絞り込んだものであろうと評価しているという。
インターネットに公開されたCisco IOS XEネットワークを運用しているネットワーク管理者には、可及的速やかに両脆弱性に対するセキュリティパッチを適用することが推奨されているほか、管理インターフェースや必要のないサービスをインターネットに直接露出させないようにすることが求められている。
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- 報告
- フィードバック
- 実効性の評価