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SysAidオンプレミス版における脆弱性4件、連鎖で認証なしRCEが可能に PoCも公開:CVE-2025-2775他

佐々山 Tacos

佐々山 Tacos

2025.05.08

SysAidオンプレミス版における脆弱性4件、連鎖で認証なしRCEが可能に PoCも公開:CVE-2025-2775、CVE-2025-2776、CVE-2025-2777、CVE-2025-2778

The Hacker News – May 07, 2025

SysAid製ITサポートソフトウェアのオンプレミスバージョンに、認証なしでのリモートコード実行を可能にし得る複数の脆弱性について、watchTowr Labsの研究者らが詳しい解説PoCエクスプロイトを公開した。

当該脆弱性はCVE-2025-2775、CVE-2025-2776、CVE-2025-2777の3件で、いずれもXML外部エンティティインジェクションの脆弱性と説明されている。これらを利用することで攻撃者は安全でないXMLエンティティをWebアプリケーションに注入することが可能になり、これによりサーバーサイドリクエストフォージェリ攻撃やリモートコード実行を行えるようになるとされる。

  • CVE-2025-2775、CVE-2025-2776:/mdm/checkinエンドポイントにおける、認証前XXEの脆弱性
  • CVE-2025-2777:/lshwエンドポイントにおける、認証前XXEの脆弱性

watchTowr Labsによると、当該エンドポイントへの特別に細工されたHTTP POSTリクエストを使うことで、これらの脆弱性は簡単に悪用できるという。悪用に成功すると、SysAidの管理者アカウントのユーザー名に関する情報や平文パスワードを含む「InitAccount.cmd」ファイルなどの機微な情報を含むローカルファイルを取得することが可能になる。こうした情報を攻撃者が手にすれば、管理者特権ユーザーとしてのSysAidへの完全な管理者アクセスを掌握できる恐れがあるという。

さらにこれらの脆弱性の恐ろしい点は、別のOSコマンドインジェクションの脆弱性(CVE-2025-2778)と連鎖させ、リモートコード実行に繋げることが可能である点。4件の脆弱性はいずれも、2025年3月リリースのバージョン24.4.60 b16で修正されている。SysAidの脆弱性は過去にもCl0pなどのランサムウェアアクターに悪用された事例がある(CVE-2023-47246)ことや、上記4件を連鎖させるPoCエクスプロイトがすでに公開されていることから、ユーザーには最新バージョンへの速やかなアップデートが求められている。

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第2章:世界情勢や地政学がサイバーセキュリティにもたらす影響

第3章:スティーラーの急成長と認証情報の漏洩が生むリスク

第4章:サプライチェーンリスク

第5章:2024 年に組織を脅かした脆弱性

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