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マイクロソフト、2025年6月の月例パッチで悪用確認のゼロデイ含む脆弱性66件に対処(CVE-2025-33053ほか)

佐々山 Tacos

佐々山 Tacos

2025.06.11

マイクロソフト、2025年6月の月例パッチで悪用確認のゼロデイ含む脆弱性66件に対処(CVE-2025-33053ほか)

SecurityWeek – June 10, 2025

マイクロソフトが2025年6月の月例セキュリティ更新プログラムをリリースし、66件の脆弱性に対処。これには、実際の攻撃での悪用が観測されているWeBDAVのゼロデイCVE-2025-33053が含まれるという。

CVE-2025-33053はWeBDAV(Web Distributed Authoring and Versioning)におけるリモートコード実行の脆弱性で、ターゲットが改ざんされたWebサイトをクリックした場合にブラウザベースのドライブバイダウンロード攻撃の実行を許すもの。マイクロソフトはアドバイザリにおいて、「WebDAVにおけるファイル名またはパスの外部制御に関する脆弱性により、権限を持たない攻撃者がネットワークを介してコードを実行できるようになる」と説明。悪用が検出されたことも記したが、どの脅威アクターがこの脆弱性を悪用しているのかや、悪用が広範に及ぶのかなどについては明かさなかった。

一方でCVE-2025-33053の発見者・報告者であるCheck Point Software社は個別のアドバイザリにおいて、同脆弱性の悪用を「Stealth Falcon」というAPTグループによるものだろうと評価。過去にアラブ首長国連邦(UAE)との結び付きが指摘されていたこのグループは、スピアフィッシングの手法でトルコ、カタール、エジプト、イエメンの組織を標的にしているという。

6月の月例パッチではこのほかにも、リモートコード実行のリスクをもたらす「Critical(緊急)」評価の脆弱性が少なくとも9件修正されている。

  • CVE-2025-47172:Microsoft SharePoint ServerにおけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-47162:Microsoft OfficeにおけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-47164:Microsoft OfficeにおけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-47167:Microsoft OfficeにおけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-47953:Microsoft OfficeにおけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-33070:Windows Netlogonにおける特権昇格の脆弱性。
  • CVE-2025-33071:Windows KDCプロキシサービス(KPSSVC)におけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-32710:Windows Serverリモート デスクトップ サービスにおけるRCEの脆弱性。
  • CVE-2025-29828:Windows SchannelにおけるRCEの脆弱性。

上記に加え、注目に値するのがCVE-2025-3052。これは、広範に信頼されているマイクロソフトのサードパーティUEFI証明書によって署名されたUEFIモジュールの脆弱性で、セキュアブートのバイパスを可能にし得る。米国CERT/CC経由でこのInsydeH2Oの脆弱性を報告したBinarlyによれば、影響を受けるのはマイクロソフトのデジタル証明書「UEFI CA 2011」を信頼するあらゆるマシン。Linuxの「shim」ローダーも同証明書により署名されることから、大半の最新ラップトップ、サーバー、ワークステーションに影響が及ぶ恐れがあるとされる。

同社は、脆弱なモジュールは遅くとも2022年後半から世に出回っていた可能性があり、2024年11月にVirusTotalへアップロードされていたと報告している。その後マイクロソフトはほかにも13件のモジュールがこの脆弱性を受けると判断し、6月10日の月例パッチで配布されたセキュアブートDBX更新プログラムに14件の新たなハッシュを追加したとされる。Binarlyとマイクロソフトは、このDBXファイルを直ちにインストールするようユーザーに促している。

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