Google Cloudで障害発生、Cloudflareや多数サービスに影響

佐々山 Tacos

2025.06.13

Google Cloudで障害発生、Cloudflareや多数サービスに影響

BleepingComputer – June 12, 2025

6月13日の午前3時前後（日本時間）から、複数地域のGoogle Cloud、Cloudflare、Spotify、Discord、AWS、YouTube、OpenAIなど多数のサイトやサービスに影響を及ぼす広範なシステム障害が発生。Google Cloudの問題により生じたとされるこの大規模障害でこれらのサイトやサービスが数時間にわたり停止または利用しづらい状況となったが、現在までに復旧が完了している。

世界各地で多数のサイト・サービスがダウンした原因は、Google Cloudでの障害と、それに起因するCloudflareサービスの障害。Google Cloudは日本時間6月13日の午前3時46分、ステータスページに今回の障害に関する最初のアップデートを公開し、複数のGoogle Cloud Platform（GCP）製品にサービス上の問題（13日午前2時51分〜）が生じており、エンジニアリングチームが調査を行なっている旨を伝えた。その後、同社がステータスページに公開した主要なアップデートは以下の通り。

13日午前4時9分：エンジニアチームによる対応が続いている旨と、一部の地域で問題が解消されたことを確認した旨が報告される
午前4時30分：米国の一部（us-central1）を除くすべての場所で大部分が復旧した旨が報告される
午前4時41分：エンジニアにより根本原因が特定され、適切な対応措置が講じられている旨が伝えられる
午前6時23分：ほとんどのGoogle Cloud製品で完全なサービス復旧が確認された旨が伝えられる
午前8時13分：Google Cloud Dataflow、Vertex AI Online Prediction、Personalized Service Healthで一部影響が残っている旨が報告される
午前9時33分：Google Cloud Dataflow、Personalized Service Healthの問題が解消した旨が報告される
午前10時27分：Vertex AI Online Predictionが10時18分までに完全に復旧し、すべてのサービスが完全に回復した旨が報告される

Googleは午前10時27分の最後のアップデートにおいて、「社内での調査が完了次第、本インシデントの分析結果を公開する」予定だと記している。なお、今回影響を受けたGCPサービスには以下が含まれる：Bigtable、コンソール、Dataproc、Cloud Storage、Cloud Data Fusion、Cloud Memorystore、Cloud Shell、Cloud Workstations、Identity Platform、Memorystore for Memcached、Memorystore for Redis、Memorystore for Redis Cluster、Vertex AI Search、Identity and Access Management

一方でCloudflareのステータスページに最初にアップデートがあったのは、13日の午前3時19分（日本時間）。「調査中」というステータスとともに、Cloudflare Accessの認証に生じている問題について調査中である旨とCloudflare Zero Trust WARPにも接続性の問題が生じている旨が記された。なおCloudflareの広報担当者はBleepingComputer紙に対し、「これはGoogle Cloudの障害です。Cloudflareの限定的な数のサービスがGoogle Cloudを使用しており、それらが影響を受けました」と語ったという。そのほか、同社がステータスページに公開した主要なアップデートは以下の通り。

午前3時48分：引き続き複数のサービスで断続的な障害が起きている旨と、AccessとWARPのほか、次のサービスが影響を受けている旨が報告される：Durable Objects（SQLiteがベースのもののみ）、Workers KV、Realtime、Workers AI、Stream、Cloudflareのダッシュボードの一部
午前4時2分：上記サービスに加え、AI GatewayとAutoRAGが影響を受けている旨が報告される
午前4時12分：サービスが復旧し始めた旨と、システムが再試行を処理しキャッシュが埋まる間、引き続き断続的なエラーの発生が見込まれる旨が報告される
午前4時57分：主要な依存関係であるサードパーティサービスの障害が原因でWorkers KVサービスがオフラインになった旨と、その結果KVサービスに依存するCloudflare製品（上記製品に加え、Browser Isolation、Browser Rendering、Turnstile）が利用不能になっている旨が報告される
午前5時57分：すべてのCloudflareサービスが復旧し、完全に機能するようになっている旨と、インシデントのステータスが「モニタリング中」となり、安定性が持続するのを確かめるためにプラットフォームメトリクスのモニタリングが行われている旨が報告される
午前6時31分：インシデントが解決された旨が報告される

Google Cloud、Cloudflareの障害により影響を受けたWebサイトやサービスには以下が含まれるとのこと：Amazon Web Services、Anthropic、AT&T、クラウドストレージBox、Breezeline、Calendly、CharacterAI、Cursor、Dialpad、Discord、DoorDash、Embark Studios、Equifax、Etsy、FuboTV、Gmail、Google、Google Drive、Google Gemini、Google Maps、Google Meet、Google Nest、イケア、カーンアカデミー、Mailchimp、マーベル、Microsoft 365、Microsoft Azure、MLB TV、NPM、OpenAI、Phasmophobia、Pokémon Go、Pokémon TCG、reCAPTCHA、ロケットリーグ、Shopify、Snapchat、Spotify、T-モバイル、Twitch、ベライゾン、Vimeo、Youtube

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