6月27〜30日:サイバーセキュリティ関連ニュース
Facebookの新たなAIツール、ストーリーズのアイデア作成に写真のアップロードを要求 プライバシーへの懸念広がる
The Hacker News – Jun 28, 2025
メタ傘下のソーシャルネットワークプラットフォームFacebookは、人工知能(AI)を活用したコラージュやリキャップなどのアイデアを提案する新機能において、ユーザーにスマートフォンから写真をアップロードするよう求めているという。
この機能を最初に報じたTechCrunchによると、Facebookで新しいストーリーを作成しようとすると「クラウド処理の許可」を求める新しいポップアップメッセージが表示されるとのこと。このポップアップには「アイデア作成のため、私たちが時間や場所、テーマなどの情報に基づいてカメラロールからメディアを選択し、継続的にクラウドにアップロードします」と記されている。つまりこれに同意すると、ユーザー自らがアップロードしたわけではない写真も自動的にAIに分析され、編集アイデアが提案されることになる。
メタによると、アイデアの提案はユーザーにのみ表示され、アップロードされたメディアは広告ターゲティングには使われないことになっている。しかしクラウドでの写真処理に同意した場合、ユーザーのメディアと顔の特徴の分析を許可するAI利用規約にも同意したとみなされる上、そのデータがどれくらいの期間保存され、誰が閲覧できるのかもはっきりしていない。さらに処理がクラウド上で行われるため、顔認識、時間や場所といった秘匿情報を中心にリスクを伴うと複数の専門家が指摘している。
同社はヘルプページで「この機能はまだすべてのユーザーが利用できるわけではない」と断りを入れ、現時点では米国とカナダのユーザーに限定されていると弁明している。またTechCrunchに対しては、これらのAIによる提案がオプトインであり、いつでも無効にできると主張した。
デンマーク、ディープフェイク取り締まりへ著作権法改正に着手
デンマーク政府は国民に自身の身体、顔の特徴、声に対する権利を与えるため、著作権法の改正に乗り出した。同国文化省は現行法の改正案をまだ提出していないが、すでに超党派の支持を得ているようだ。
デンマークのヤコブ・エンゲルシュミット文化相は、英『ガーディアン』紙に次のように語った。「この法案は誰もが自身の身体、声、そして顔の特徴に対する権利を有するという明確なメッセージを送るものであり、私たちはこれに賛同している。現行法は生成AIから国民を保護するものにはなっていないものと思われる」
同紙によると、この画期的な法律はディープフェイクの作成と拡散に対する保護を強化することを目的としている。こうしたディープフェイク法は米国の数州ですでに可決されており、主に選挙での悪用や、合意のない性的に露骨なコンテンツに関連したものが取り締まりの対象になっている。しかし、連邦議会が各州のAI規制権限を10年間剥奪する新たな予算調整法案の提出を検討しているため、これらの法律の多くが危機に瀕しているという。
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レポートの内容
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- 英語暗号資産関連フォーラム
- ロシア語ハッキングフォーラム
第2章:ディープフェイク
- DDW で言及されたディープフェイク
- ディープフェイク関連の特筆すべき投稿