英国、暗号化されたiCloud閲覧に関するAppleへの法的要求の「撤回に同意」 米情報長官が主張
The Record – August 19th, 2025
米国のトゥルシー・ギャバード国家情報長官は19日、英国がAppleに求めていた法的要求が撤回されるとの見通しを明らかにした。
この法的要求は正式には技術能力通知(TCN)として知られ、Appleに暗号化されたiCloudアカウントへのアクセス提供を義務化するもの。今年2月に英政府の方針が明らかになると、反対派から「バックドア設置」にたとえられるなど物議を醸していた。
詳しくはこちらの記事で:英国政府がApple社に対し、暗号化されたクラウドデータへのバックドアアクセスを要求したとの報道
ギャバード長官はソーシャルメディアへの投稿でこの件について言及し、英国は「米国市民の保護された暗号化データへのアクセスを可能にし、市民の自由を侵害する『バックドア』の提供をAppleに義務付けていたが、これを撤回することに同意した」と記した。英政府側は、そのような命令を発したかどうかについて肯定も否定もしていないという。
さらに英国は、iCloudアカウントのコンテンツに密かにアクセスする機能ではなく、国内法に基づいてコンテンツの閲覧を許可することをAppleに求めているだけだと説明。既存の法的枠組みにおいて、英国の法執行機関が世界中の米国市民あるいは米国国内に居住するいかなる人物も標的にすることは認められていないと強調した。
Appleは2023年に「Advanced Data Protection(高度なデータ保護)」と呼ばれる機能を導入し、クラウドバックアップを暗号化してAppleユーザーのデバイスでのみ閲覧できるようにしていたが、この法的要求を受けて英国ユーザーのiCloudアカウントでこれを無効化。その後に特定の国家安全保障案件を審理できる英国唯一の裁判所である調査権限裁判所へ、この要求に対する異議を申し立てている。














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