マイクロソフト月例パッチ:攻撃で悪用されたゼロデイ3件含む脆弱性172件を修正(CVE-2025-24990、CVE-2025-59230など)
BleepingComputer – October 14, 2025
マイクロソフトは2025年10月の月例セキュリティ更新プログラムにおいて、攻撃で悪用されているゼロデイ3件を含む172件の脆弱性に対処。10月14日でWindows 10のサポートが終了したことから、同OS向けの無料セキュリティアップデートを提供する月例パッチは今回が最後となる。
今回修正された中で、攻撃での悪用が観測されているのは以下の3件。いずれもすでに米CISAのKEVカタログ(悪用が確認済みの脆弱性カタログ)に追加されており、11月4日までの対応が米連邦政府機関に命じられている。
- CVE-2025-24990:Windows Agereモデムドライバにおける権限昇格の脆弱性。この悪用に成功した攻撃者は、管理者権限を獲得できるようになるとされる。これに対処するためマイクロソフトはドライバltmdm64.sysの削除をアナウンスしたが、このドライバが削除されると関連するFaxモデムハードウェアが動作しなくなる点について注意喚起している。CVSSスコア(v3.1)は7.8で、マイクロソフトによる深刻度評価は「Important(重要)」。悪用の詳細は不明。
- CVE-2025-59230:Windows リモート アクセス接続マネージャーにおける権限昇格の脆弱性。不適切なアクセス制御に起因する脆弱性で、認可された攻撃者によるローカルでの権限昇格を可能にするもの。悪用に成功した攻撃者はSYSTEM権限を獲得できるようになるとされる。CVSSスコア(v3.1)は7.8で、マイクロソフトによる深刻度評価は「Important(重要)」。悪用の詳細は不明。
- CVE-2025-47827:11より前のバージョンのIGEL OSにおけるセキュアブートバイパスの脆弱性。igel-flash-driverモジュールによるデジタル署名の検証が不適切であることからセキュアブートのバイパスが可能になるというもので、最終的には、検証されていないSquashFSイメージから細工されたrootファイルシステムをマウントすることが可能になるとされる。CVSSスコア(v3.1)は4.6で、マイクロソフトによる深刻度評価は「Important(重要)」。悪用の詳細は不明。
このほか、今月の月例パッチの対象となった脆弱性のうち、深刻度が「Critical(緊急)」と評価されるものには以下が含まれる。
- CVE-2025-0033:VMのセキュリティ機構SEV-ES(Secure Encrypted Virtualization-Encrypted State)を用いるAMD EPYC プロセッサにおける脆弱性。Reverse Map Table(RMP)の初期化中に生じる競合状態に関するもので、悪意ある、または侵害されたハイパーバイザーはRMPエントリがロックされる前にこれを変更することが可能になり、SEV-SNPのゲストメモリの完全性に影響が及ぶ恐れがある。
- CVE-2016-9535:LibTIFFにおけるヒープバッファオーバーフローの脆弱性。
- CVE-2025-49708:Windows Graphics コンポーネントにおける権限昇格の脆弱性。
- CVE-2025-59227:Microsoft Officeにおけるリモートコード実行の脆弱性。
- CVE-2025-59234:Microsoft Officeにおけるリモートコード実行の脆弱性。
- CVE-2025-59236:Microsoft Excelにおけるリモートコード実行の脆弱性。
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Day,01&02 一般企業中心(官公庁の方も歓迎)
民間企業においてサイバー脅威インテリジェンスに携わる部門のご担当者(情報セキュリティ部門、リスク管理、経営企画、IT・CISO室など)、またはその関連分野に関心をお持ちの方。官公庁・自治体のサイバー対策・情報分析部門にご所属の方もご参加いただけます。
Day,03 官公庁限定(主に法執行機関)
国内の官公庁、自治体、法執行機関(警察庁・都道府県警察、防衛省関連機関等)において、サイバー対策、情報保全、脅威インテリジェンス業務に携わる職員の方。
※Day3は官公庁、自治体、法執行機関所属の方に限りご参加いただけます。
※個人名義や企業所属でのご登録はできません。