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カメラのハッキングにテレビ放送のハイジャック:米・イスラエルのサイバー作戦に関する報道まとめ

佐々山 Tacos

佐々山 Tacos

2026.03.04

カメラのハッキングにテレビ放送のハイジャック:米・イスラエルのサイバー作戦に関する報道まとめ

TechCrunch – March 3, 2026

2月28日に米国・イスラエルがイランに対する軍事攻撃を開始して数日のうちに、メディア記事や政府関係者の声明によって、開戦当初にサイバー作戦が担った役割に関するいくつかの報告がなされているという。

 

米国・イスラエルは、イランとの協議が進行中だった28日、一方的に攻撃を開始。国際法違反を指摘する声も上がるこれらの攻撃によりイラン中の軍事施設・民間施設が狙われ、ある小学校への攻撃では少なくとも168人の児童・大人が殺されるなど民間人の被害も出ている。一方でイランも報復として、イスラエルだけでなく湾岸アラブ諸国の米軍基地にも攻撃を行っており、3月2日にはホルムズ海峡の封鎖を発表。当該地域の不安定化にとどまらず、世界経済への影響も懸念される事態となっている。

 

そんな中、米・イスラエル側が実施したとされるサイバー作戦に関する以下のような報道・報告により、近年の物理的紛争・戦争においてはハッキングが重要な要素となり得ることが示されている。

 

  • 米軍の統合参謀本部議長であるダン・ケイン氏の記者会見での発言:ケイン氏は、攻撃に先立って「宇宙とサイバー空間における連携作戦がイランの通信・センサーネットワークを効果的に妨害」したと主張。これにより、「敵の視認・調整・効果的対応の能力を奪った」と述べたとされる

 

  • イスラエル紙の報道:同国の日刊紙「エルサレム・ポスト」によると、イスラエルはまずイランの国営ラジオ・テレビ放送局「イラン・イスラム共和国放送(IRIB)」のオフィスを爆破したのち、放送をハイジャックしてトランプとネタニヤフによる演説を放送したとされる。演説の内容は、イラン政権に対する戦闘に参加するようイラン国民に呼びかけるものだったという。

 

  • Financial Timesの報道:英国のFinancial Times紙によると、ハメネイ師暗殺作戦の一環として、イスラエルの諜報機関はテヘラン全域のハッキングされた交通カメラからの情報を利用したとされる。同紙は情報筋の話として、イスラエルは数年間にわたり同カメラネットワークへのアクセスを有していたことや、「携帯電話ネットワークにも深く侵入していた」ことも報じている。

 

  • 複数メディアの報道:人気の礼拝時間アプリ「BadeSaba Calendar」が開戦直前に侵害され、イランのユーザー向けに「武器を捨てよ、さもなくば解放の勢力に加われ」、「これこそが命を救う唯一の道だ。自由なイランのために」などのメッセージが配信されたなどと複数メディアが報じている。イラン政権寄りの国民に対する心理作戦であるものとみられ、ハッキングの主体は特定されていないものの、米国またはイスラエルの政府関連ハッカーによるものであろうことが強く示唆されているという。

 

ただ、これらのサイバー作戦が現実に行われたものだったとしても、戦争におけるその役割の重要性が多大であったとは限らない点に留意する必要があるとTechCrunch紙は指摘。特に政府当局は敵対者を怯ませるための手段として、サイバー作戦の効果を誇張して発表する場合もあり得ることから、過信しすぎないよう読者に呼びかけている。

「ドローン攻撃で中東地域のAWSデータセンターが損傷」とAmazon

BleepingComputer – March 3, 2026

米・イスラエルとイランの間で戦闘が続く中、Amazonは、中東地域に置かれた複数のAmazon Web Services(AWS)データセンターがドローンの空襲により損傷し、多数のクラウドサービスで広範な障害が発生していることを認めている。AWS中東(UAE)リージョン(ME-CENTRAL-1)と、AWS中東(バーレーン)リージョン(ME-SOUTH-1)が影響を受けている。

 

影響を受けたのは、アラブ首長国連邦(UAE)に位置する2つのデータセンターと、バーレーンに設置されたデータセンター1つ。前者2つには空襲が直撃し、バーレーンでは近接した場所でのドローン攻撃がデータセンターに物理的な損害を与えたとされる。

 

Amazonによれば、これらの攻撃により構造的損傷が発生。インフラへの電力供給が妨げられ、一部では消火活動が必要となり、これによってさらなる水害が発生したとされる。復旧作業は、現地当局と緊密に連携した上で、従業員の安全を最優先に行っているという。

 

インシデントのさらなる詳細は提供されていないものの、これらのデータセンターは、米国・イスラエルに対するイラン側の報復攻撃による影響を受けた可能性が高いとされる。

 

この障害に関する最新の情報は、Amazonのステータスページから確認できる。

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