脅威とは?情報セキュリティにおける意味・種類・リスクや脆弱性との違いをわかりやすく解説 | Codebook|Security News
Codebook|Security News > Articles > 情報セキュリティ > 脅威とは?情報セキュリティにおける意味・種類・リスクや脆弱性との違いをわかりやすく解説

情報セキュリティ

セキュリティ対策

情報セキュリティ

脅威

脅威とは?情報セキュリティにおける意味・種類・リスクや脆弱性との違いをわかりやすく解説

codebook 編集部

codebook 編集部

2026.07.27

脅威とは?情報セキュリティにおける意味・種類・リスクや脆弱性との違いをわかりやすく解説

「脅威」という言葉は、情報セキュリティの文脈で頻繁に使われますが、「リスク」や「脆弱性」と混同されることも少なくありません。

情報セキュリティにおける脅威とは、組織の情報資産に損害を与える可能性のある出来事や行為のことを指します。不正アクセスやマルウェア感染といったサイバー攻撃だけでなく、従業員の操作ミスや地震などの環境的な要因も含まれます。

脅威を正しく理解し、分類できるようになることは、自社に必要なセキュリティ対策を判断する第一歩です。

この記事では、情報セキュリティにおける脅威の定義・種類・リスクや脆弱性との違いから、企業が取るべき対策まで、実務の視点からわかりやすく解説します。

情報セキュリティにおける「脅威」とは

情報セキュリティにおける「脅威」とは

情報セキュリティの文脈で「脅威」という言葉はよく使われますが、「リスク」や「脆弱性」と混同されることも少なくありません。

まずは基本的な定義と、関連する用語との違いを整理しておきましょう。

脅威の定義と意味

一般的に「脅威」とは、相手に危害を加えようとする行為や、危険・被害をもたらす可能性のある要因を指します。

情報セキュリティにおいては、JIS Q 27000(情報セキュリティマネジメントシステムの規格)において、脅威は「システム又は組織に損害を与える可能性がある、望ましくないインシデントの潜在的な原因」と定義されています。

つまり情報セキュリティにおける脅威とは、組織の情報資産に損害を与える可能性のある要因のことです。不正アクセスやマルウェアといったサイバー攻撃だけでなく、従業員の操作ミスや地震などの環境的な要因、さらには内部不正や標的型攻撃といった悪意による人為的・意図的な行為も含まれます。

脅威・脆弱性・リスクの違い

情報セキュリティの文脈では、脅威・脆弱性・リスクの3つはセットで語られることが多いですが、それぞれ意味が異なります。

用語意味対策の方向性
脅威情報資産に損害を与える可能性のある原因マルウェア・不正アクセス・フィッシング・地震・停電完全に防ぐのは困難(検知・回避が中心)
脆弱性(※)脅威につけ込まれる可能性のある弱点パッチ未適用・パスワードの使い回し・設定ミス解消・低減が可能(修正・管理・教育)
リスク脅威が現実化した場合に生じる損害の可能性情報漏洩・業務停止・信頼失墜・損害賠償受容・移転・低減・回避のいずれかを判断

※OSやソフトウェアの脆弱性に関する解説についてはこちらの記事をご覧ください

3つの関係性は次のように考えることができます。

リスク=脅威×脆弱性

  • 脅威:ランサムウェア攻撃や不正アクセス(外部の攻撃主体・動機)
  • 脆弱性:システムのOSアップデート漏れや設定不備(自社の防御の穴)
  • リスク:機密情報の漏洩による「損害賠償」や「事業停止」(ビジネス上の損失)

攻撃者の存在(脅威)はコントロールできませんが、自社の弱点(脆弱性)を解消することで、最終的な損失の可能性(リスク)を最小化できます。

脅威の発生源

脅威は発生源によって大きく3つに分類できます。

  • 人為的脅威:人間の行為によって引き起こされる脅威。悪意のある攻撃者による不正アクセスや、従業員の不注意による誤送信など。
  • 技術的脅威:技術そのものの問題に起因する脅威。システムのバグ・ゼロデイ脆弱性・予期せぬ通信障害など、人の行動ではなく仕組みの不備が主な原因となるもの。
  • 環境的脅威:自然災害や物理的な要因による脅威。地震・火災・停電によるシステム停止や、機器の老朽化による障害など。

脅威の種類と具体例

一口に「脅威」といっても、その種類は多岐にわたります。

脅威を正しく分類して理解することで、自社に必要な対策を判断しやすくなります。

ここでは、脅威の基本的な分類と、それぞれの具体例を見ていきます。

人為的脅威と環境的脅威

人為的脅威と環境的脅威

脅威の分類は以下の構造になっています。

人為的脅威(人間によって引き起こされる脅威)
意図的脅威:不正アクセス・マルウェア・内部不正など
偶発的脅威:誤送信・端末紛失・設定ミスなど
環境的脅威(災害や機器の老朽化などによって引き起こされる脅威)
自然災害・停電・機器故障など

この構造を頭に入れた上で、それぞれの脅威を詳しく見ていきましょう。

意図的脅威

意図的脅威とは、攻撃者が意図的・計画的に引き起こす脅威です。

近年は手口が高度化・巧妙化しており、組織規模を問わず被害が発生しています。

主な意図的脅威には以下のものが挙げられます。

  • 不正アクセス:権限を持たない第三者がシステムやアカウントに侵入する行為。VPN機器の脆弱性を突いた侵入が近年増加しています。
  • マルウェア・ランサムウェア感染:悪意あるソフトウェアをシステムに感染させる攻撃。ランサムウェアに感染すると、データを暗号化されたうえで身代金を要求されます。IPAの「情報セキュリティ10大脅威 2026」では「ランサムウェア攻撃による被害」が4年連続で1位となっており、現在最も警戒が必要な脅威の一つです。
  • 標的型攻撃・フィッシング:特定の組織や個人を狙って行われる攻撃。業務メールを装った巧妙な文面でマルウェアを感染させたり、認証情報を盗み取ったりします。
  • サプライチェーン攻撃:セキュリティ対策が手薄な取引先・委託先を踏み台にして、本来の標的である組織を攻撃する手法。「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」は2023年以降4年連続で2位となっています。
  • 内部不正:悪意を持つ従業員や元従業員が情報を持ち出したり、システムを不正に操作したりする行為。

出典:IPA|情報セキュリティ10大脅威 2026

偶発的脅威

偶発的脅威とは、悪意はないものの、不注意や人的ミスによって生じる脅威です。

悪意がないからといって被害が小さいわけではなく、重大なインシデントにつながるケースも多くあります。

主な偶発的脅威には以下のものが挙げられます。

  • 誤送信:メールや書類を誤った宛先に送ってしまうミス。個人情報や機密情報が外部に漏洩するリスクがあります。
  • 操作ミス・設定ミス:システムの設定を誤ってしまうことで、本来公開してはいけない情報が外部からアクセス可能な状態になるなど。
  • USBメモリ・端末の紛失:業務データが保存された機器を紛失することで、情報漏洩につながります。
  • 脆弱性の見落とし:セキュリティパッチの適用漏れや、ソフトウェアの更新忘れなど。

なお、偶発的脅威と意図的脅威(内部不正)はどちらも「組織内の人間」が関与しますが、対策の性質が大きく異なります。

偶発的脅威には「間違えさせない仕組み」(自動暗号化・ダブルチェック・マニュアル化など)が有効です。一方、内部不正には「やらせない仕組み」(権限管理・ログ監視・アカウント管理など)が求められます。

環境的脅威

サイバー攻撃への意識が高まる一方で、見落とされがちなのが環境的脅威です。

人間の意図とは関係なく、自然環境や物理的な要因によって情報システムが停止・破損するリスクは、どの組織にも存在します。

地震・台風・洪水・火災といった自然災害は、サーバーや機器を物理的に破損させるだけでなく、データの消失にもつながります。また、突然の停電や電力障害によってシステムが強制停止し、処理中のデータが破損するケースも珍しくありません。

さらに見落とされやすいのが機器の老朽化です。サーバーやネットワーク機器は経年劣化により突然故障することがあり、定期的な更新や点検を怠ると、ある日突然業務が止まるリスクがあります。

内部脅威と外部脅威の違い

内部脅威と外部脅威の違い

脅威は「人為的・環境的」という分類のほかに、「どこから来るか」という観点でも捉えることができます。

特に内部脅威は外部脅威に比べて見落とされやすく、発覚が遅れるケースも多いため、それぞれの特徴を押さえておくことが重要です。

外部脅威とは

外部脅威とは、組織の外部から発生する脅威のことです。

サイバー犯罪者・競合・国家支援型のハッカー集団・自然災害など、組織のコントロールが及びにくい要因が含まれます。

不正アクセス・ランサムウェア・フィッシング・サプライチェーン攻撃などが代表的な外部脅威です。

外部脅威には技術的対策(ファイアウォール・EDR・多要素認証など)を中心に対応します。

なお、委託先やサプライチェーン上の企業は組織の「外」に存在しますが、業務上のアクセス権限を持っているため、実務上は内部脅威に準じた管理が必要です。

一方、その委託先が攻撃を受けて自社に被害が及ぶケースは「外部脅威(サプライチェーン攻撃)」と呼ばれます。同じ「委託先」でも、脅威の種類によって分類と対策が変わる点に注意が必要です。

内部脅威とは

内部脅威とは、従業員・元従業員・委託先など、組織の内部に関係する人物から発生する脅威のことです。

意図的なものと偶発的なものに分かれます。

意図的な内部脅威の例としては、業務上アクセスできる情報を不正に持ち出す行為や、システムに意図的な障害を起こす行為などが挙げられます。

偶発的な内部脅威の例としては、誤送信・操作ミス・機器の紛失などが該当します。

内部脅威が見落とされやすい理由

多くの企業では外部からのサイバー攻撃への意識が高まっている一方で、内部脅威への備えが手薄になりがちです。

その理由は、内部の人物による行為は「信頼できる人間が行っている」という前提のもとでは検知が難しく、発見が遅れやすいからです。

また、内部の人物はすでにシステムへのアクセス権を持っているため、外部からの不正侵入と比べて痕跡が残りにくいケースもあります。

内部脅威への対策としては、権限の最小化(業務に必要な最低限のアクセス権のみを付与する)、操作ログの監視・定期的な内部監査、従業員へのセキュリティ教育などが有効です。

こうした内部脅威の深刻さを背景に、近年注目されているのが「ゼロトラスト」という考え方です。

「内部だから安全」という前提を捨て、社内外を問わずすべてのアクセスを検証する姿勢が、現代のセキュリティ対策では求められるようになっています。

脅威がもたらすリスクと影響

脅威がもたらすリスクと影響

脅威は「可能性」に過ぎませんが、それが現実化した場合の影響は甚大です。

技術的な被害にとどまらず、経営判断を揺るがすほどのダメージを組織にもたらすことがあります。

ここでは、脅威が現実化した際に起こりうる影響を具体的に見ていきます。

情報漏洩・データ破壊・業務停止

脅威が現実化した場合、組織には以下のような影響が生じます。

  • 情報漏洩:顧客情報・従業員情報・技術情報・財務情報などが外部に流出します。個人情報が漏洩した場合は個人情報保護委員会への報告義務が生じるほか、本人への通知も必要になります。
  • データ破壊・改ざん:ランサムウェアによるデータの暗号化や、不正アクセスによるデータの書き換えなど。バックアップがない場合、復旧が困難になります。
  • 業務停止:システム障害や自然災害によって業務が停止すると、売上の損失や顧客への影響が生じます。医療・物流・金融など社会インフラに関わる業種では特に深刻な影響が出る可能性があります。

企業への具体的な影響

情報セキュリティインシデントが発生した場合、企業が受ける影響は技術的な問題にとどまりません。

  • 信頼失墜・風評被害:顧客や取引先からの信頼を失い、ブランドイメージが大きく低下します。
  • 取引停止・契約解除:セキュリティ事故を起こした企業との取引を打ち切る企業も増えており、事業継続に深刻な影響が及ぶことがあります。
  • 損害賠償・法的責任:情報漏洩によって被害を受けた個人や企業から損害賠償を請求されるリスクがあります。
  • 復旧コスト:システムの復旧・フォレンジック調査・再発防止策の実施など、多岐にわたる費用が発生します。

復旧コストの内訳も見逃せません。システムの復旧費用だけでなく、フォレンジック調査費用・被害通知のためのコールセンター設置費用・弁護士費用なども発生します。

ランサムウェア被害の場合、完全復旧に約2〜6カ月を要した事例も報告されており、その間の機会損失も含めると、実際の損害は想定をはるかに超えることがあります。

IPAは「情報セキュリティ10大脅威」を毎年発表しており、前年に社会的影響が大きかった事案をもとに、研究者や企業の実務担当者など約250名の「10大脅威選考会」が審議・投票を行って決定しています。

「個人編」と「組織編」に分かれており、企業の担当者はまず「組織編」を確認することをおすすめします。

自社の事業内容や体制に照らし合わせて、どの脅威が自組織にとって優先度が高いかを判断する際の参考として活用してください。

脅威に対して企業が取るべき対策

脅威の種類と影響を把握したら、次は具体的な対策に落とし込む必要があります。

ただしすべての脅威に同じ優先度で対応することは現実的ではありません。まず自社のリスクを見極め、優先順位をつけながら技術的・組織的な対策を進めることが重要です。

ISMSや個人情報保護法では、対策を「組織的・人的・物理的・技術的」の4つに分類して整理することが求められています。ここではこの4分類に沿って、企業が取るべき具体的な対策を解説します。

脅威の特定とリスクアセスメント

まず取り組むべきは、自社にどのような脅威が存在するかを洗い出すことです。業種・事業規模・取り扱う情報の種類によって、対応すべき脅威の優先度は異なります。

リスクアセスメントでは、以下の観点で脅威を評価します。

  • 影響度:脅威が現実化した場合の被害の大きさ(情報漏洩・業務停止・損害賠償など)
  • 発生可能性:脅威が実際に発生する確率・頻度の高さ
  • 対策効果:現在のセキュリティ対策で低減できているリスクの割合・範囲

影響が大きく、発生可能性も否定できないものから優先的に対策を進めることが、限られたリソースを有効に使う上で重要です。

組織的対策

組織としての方針や体制を整備する対策です。

 
  • 情報セキュリティ方針の策定:セキュリティに関する基本方針・ルールを文書化し、全社で共有します。
  • インシデント対応手順の整備:脅威が現実化した場合に備えて、初動対応・連絡フロー・復旧手順をあらかじめ定めておきます。
  • 内部監査・定期的な見直し:セキュリティ対策が適切に機能しているかを定期的に確認します。
  • 委託先・サプライチェーン管理:取引先のセキュリティ体制を確認し、契約によるセキュリティ要件の明記を行います。
  • ISMSの活用:ISO/IEC 27001に基づくISMSの枠組みを活用することで、脅威の特定からリスクアセスメント・対策の実施・見直しまでを継続的に回す仕組みを整えることができます。

H3:人的対策

従業員の行動・意識に関する対策です。人為的脅威・偶発的脅威の多くは、適切な教育と運用ルールによって低減できます。

  • 採用時のバックグラウンドチェック:機密情報にアクセスする可能性のある従業員の採用時に、経歴や資格などの確認を行います。
  • 従業員教育:フィッシングメールの見分け方・パスワード管理・情報の取り扱いルールなどを定期的に教育します。
  • 標的型攻撃メール訓練:実際に訓練メールを送り、開封率や報告率を把握することで教育の実効性を高めます。
  • 内部不正対策:秘密保持契約(NDA)の締結・権限の最小化・退職者のアカウント管理など。
  • リモートワーク時のセキュリティ管理:社外から社内システムへアクセスする際のVPN利用ルールや、貸与PCの管理規則を定めます。

技術的対策

システムやツールを活用して脅威への対処能力を高める対策です。

  • 不正アクセス防止:多要素認証の導入・ファイアウォールの設定・VPN機器のパッチ適用など。
  • マルウェア対策:ウイルス対策ソフトの導入・EDR(エンドポイント検知・対応ツール)の活用。
  • アクセス権管理:業務に必要な最低限のアクセス権のみを付与する「最小権限の原則」を徹底する。
  • バックアップ:重要データの定期的なバックアップと、バックアップデータを本番環境から切り離して保管します。近年のランサムウェアはバックアップ自体を狙うケースもあるため、オフラインバックアップの確保が求められます。
  • データ漏えい防止(DLP):機密情報の不正な持ち出しや外部送信を検知・制御するツールを導入します。
  • ログ監視・異常検知:システムログを収集・分析し、不審なアクセスやインシデントの兆候を早期に検知します。
  • ウェブフィルタリング:危険なサイトへのアクセスを制限し、マルウェア感染リスクを低減します。

物理的対策

サーバー・機器・施設への物理的なアクセスを制御する対策です。サイバー攻撃への対策に注力するあまり見落とされがちな領域です。

  • 入退室管理:サーバー室や重要な執務エリアへのアクセスを制限します。ICカードや生体認証の導入が代表的な手段です。
  • 物理的セキュリティの監視:監視カメラや赤外線センサーなどを設置し、不正な物理的アクセスを検知・防止します。
  • 機器の管理:PCやUSBメモリなどの持ち出しルールの明文化・紛失時の対応手順の整備。不要になった記憶媒体は物理的に破壊するかデータ消去を行います。
  • 自然災害への備え:サーバーの分散設置・UPS(無停電電源装置)の導入・BCP(事業継続計画)の策定。
  • 機器の老朽化管理:定期的な点検と更新計画の策定。

脅威は常に変化しています。昨年まで有効だった対策が、手口の巧妙化によって通用しなくなるケースも珍しくありません。

だからこそ、対策を「一度整えて終わり」にするのではなく、最新の脅威情報を継続的に収集・分析し、先手を打つ姿勢が重要です。こうした取り組みを支える考え方が「脅威インテリジェンス」です。

自社に関連する攻撃者の動向や新たな手口を把握することで、対策の優先順位をより正確に判断できるようになります。

【実務者向け】自社のセキュリティ対策チェックリスト

チェックカテゴリ重点チェック項目目的
組織的対策情報セキュリティ方針の策定・文書化体制・ルールを整え、有事の対応を可能にする
インシデント対応手順の整備
委託先・サプライチェーンのリスク管理
人的対策定期的なセキュリティ教育の実施人的ミスと内部不正を防ぐ
標的型攻撃メール訓練
退職者のアカウント管理
物理的対策入退室管理の徹底物理的な情報漏洩・システム停止を防ぐ
機器の持ち出しルールの整備
自然災害・停電への備え
技術的対策多要素認証(MFA)の全アカウント導入侵入・発症を防ぎ、復旧を可能にする
EDRによるエンドポイント監視
オフラインバックアップの確保

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

脅威に関してよく寄せられる質問をまとめました。本文と合わせてご確認ください。

脅威の定義・意味は何ですか

一般的に「脅威」とは危険や被害をもたらす可能性のある要因を指します。情報セキュリティにおいては、JIS Q 27000に基づき「システムまたは組織に損害を与える可能性がある、望ましくないインシデントの潜在的な原因」と定義されています。不正アクセスやマルウェアといったサイバー攻撃だけでなく、操作ミスや自然災害も含まれます。

脅威・脆弱性・リスクの違いは何ですか

脅威は情報資産に損害を与える可能性のある「原因」、脆弱性は脅威につけ込まれる可能性のある「弱点」、リスクは脅威が現実化した場合に生じる損害の「可能性」です。「脅威が脆弱性を突くことでリスクが生まれる」という関係性で整理すると理解しやすくなります。

情報セキュリティの3つの脅威とは何ですか

情報セキュリティにおける脅威は「人為的脅威」「環境的脅威」の2分類が基本ですが、3つに分けて整理する場合は「意図的脅威」「偶発的脅威」「環境的脅威」と表現されることが多いです。意図的脅威は不正アクセスや攻撃者による行為、偶発的脅威は従業員の操作ミスなど、環境的脅威は地震や停電などを指します。

意図的脅威と偶発的脅威の違いは何ですか

両者の最大の違いは「悪意の有無」です。意図的脅威は攻撃者が計画的・意図的に引き起こす脅威(不正アクセス・マルウェア・標的型攻撃など)を指し、偶発的脅威は悪意はないものの不注意やミスによって生じる脅威(誤送信・操作ミス・機器の紛失など)を指します。どちらも重大なインシデントにつながる可能性があるため、それぞれに応じた対策が必要です。

技術的脅威とは何ですか

技術的脅威とは、ソフトウェアやシステムの不備に起因する脅威のことです。パッチが未適用のシステムへの侵入、未知の脆弱性(ゼロデイ攻撃)、システムの仕様上の穴を突いた攻撃などが該当します。定期的なアップデートや脆弱性診断によって低減することができます。

情報セキュリティ10大脅威とは何ですか

IPAが毎年発表している、前年に社会的影響が大きかった情報セキュリティの脅威をまとめたものです。情報セキュリティ分野の研究者、企業の実務担当者など約250名のメンバーからなる「10大脅威選考会」が審議・投票を経て決定されます。2026年版では「ランサム攻撃による被害」が1位、「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」が2位となり、新たに「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が3位に初選出されました。

サイバー脅威とは何ですか

サイバー脅威とは、コンピューターやネットワークを通じて組織の情報資産に損害を与える可能性のある脅威の総称です。不正アクセス・マルウェア・フィッシング・DDoS攻撃・ランサムウェアなどが代表的です。人為的脅威の中の意図的脅威に分類されることが多く、近年はAIを悪用した攻撃の高度化も進んでいます。

まとめ:脅威の把握から始める、実効性のあるセキュリティ対策を

まとめ:脅威の把握から始める、実効性のあるセキュリティ対策を

情報セキュリティにおける脅威とは、組織の情報資産に損害を与える可能性のある要因のことです。不正アクセスやマルウェアといった意図的な攻撃だけでなく、従業員の操作ミスや地震などの環境的な要因も含まれます。

脅威はリスクそのものではなく、リスクを引き起こす原因です。脅威の種類と発生可能性を正しく把握し、影響の大きいものから優先的に対策を講じることが、実効性のあるセキュリティ対策につながります。

自社にどのような脅威が存在するかを洗い出すリスクアセスメントは、ISMSの考え方とも密接に結びついています。場当たり的な対策ではなく、継続的に改善できる体制を整えることが重要です。

自社の脅威を特定し、適切な対策を進めたい場合や、ISMSの構築・取得を検討している場合は、専門家への相談が近道です。

マキナレコードでは、リスクアセスメントの支援からISMS取得・運用支援まで一貫して対応しています。 まずは、マキナレコードのセキュリティ体制構築支援の内容をご確認ください。

Writer

codebook 編集部

著者

株式会社マキナレコードが運営するセキュリティメディア「codebook」の編集部です。マキナレコードでは、「安心・安全な社会を実現するために、世界中の叡智を集め発信し、訴求していく」ことをミッションとして掲げています。本サイトにおいてもこのミッションを達成すべく、サイバーインテリジェンスや情報セキュリティに関する多様な情報を発信しています。

Special Feature特集記事

Cyber Intelligenceサイバーインテリジェンス

Security情報セキュリティ