CISA、メッセージングアプリをSignalなどの暗号化アプリに切り替えるよう政府高官に指示 通信事業者のハッキング受け
BleepingComputer – December 18, 2024
米CISAは18日、政府高官や職位の高い政治関係者に対し、使用するメッセージングアプリをSignalなどのエンドツーエンド暗号化アプリに切り替えるよう要請した。これは、今年10月から報告され始めた中国グループSalt Typhoonによる通信事業者のハッキングインシデントを踏まえての対応だという。
CISAは、「標的にされる可能性の高い個人は、政府支給品と私物デバイスの両方を含むモバイルデバイス間およびインターネットサービス間のすべての通信が傍受または改ざんのリスクに晒されていると想定すべきである」として、すぐさまレビューを実施した上で、主に以下に挙げるような対策を実施するよう推奨している。
- エンドツーエンド暗号化(E2EE)メッセージングアプリへの切り替え:モバイル端末(iOS、Android)およびデスクトップ(macOS、Windows、Linux)プラットフォーム上でのモバイル通信には、SignalなどのE2EEアプリを使うようにする。
- FIDO認証の利用:特にマイクロソフトやアップル、Googleのアカウントに関しては、フィシング耐性のあるFIDO準拠のMFA(多要素認証)をハードウェアベースのFIDO準拠セキュリティキーと組み合わせて使うか、FIDO準拠のパスキーを使うようにする。
- SMSベースのMFAを使用しない:SMSのメッセージは暗号化されない上、フィッシングにより窃取される可能性があるため、MFAの第二の認証要素としてSMSを使用するのは避ける。
- パスワードマネージャーを使用する:LastPass、1Password、Google パスワード マネージャー、アップルの「Passwords(パスワード)」といったパスワード管理ツールを使ってすべてのパスワードを保管する。
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