ランサムウェアグループの恐喝手口が変化 身代金を支払っても再び要求される傾向が強まる
サイバーセキュリティ大手のProofpointが22日に発表した報告書によると、ランサムウェアの被害に遭った953社を対象に調査を行ったところ、身代金を支払った企業の3分の1以上が再び恐喝されていたことが明らかになった。セキュリティ研究者等の間で長年認識されてきたように、攻撃者側には手を引く動機が何もないため、被害者にとって誠実な交渉など成立しないことを示す調査結果だとTechCrunchは記している。
ランサムウェア攻撃や恐喝攻撃の手口は変化しており、かつては一度身代金を支払えばそれで終わりという単発的な取引だったものの、現在では盗んだデータを公開すると脅して保持し続けるなど、複数のレバレッジを駆使する手法へ進化しているという。例えば先月、カナダの市場調査会社Klueがハッキング被害に遭い、サイバーセキュリティ企業数社を含む同社顧客のデータが流出。Klueは攻撃者との交渉で合意に至り、ハッカー側もデータを削除したと主張していたが、盗まれたデータの一部を別のハッカーグループが抜き取っていたことがのちに判明した。
また、2024年には米医療系プラットフォームChange Healthcareも同様の事態に見舞われ、ロシア語を話すランサムウェアグループが米国人口の大半に相当する約1億9,200万人分の健康・医療データを盗み出した。ハッカーとアフィリエイトの間で対立が生じる中、Change Healthcareは機微性の高い医療データがネット上に流出することを防ぐため、双方の犯罪グループに個別に身代金を支払っている。
そのほか、悪名高いランサムウェアグループ「LockBit」が2024年にテイクダウンされた際には、被害者が身代金を支払ってから相当な時間が経過していたにもかかわらず、盗まれたデータが同グループのサーバーに残っていたことがわかっている。
スイス鉄道大手Stadlerがサイバー攻撃に見舞われる 身代金の支払いは拒否
BleepingComputer – July 22, 2026
スイスの鉄道車両メーカーStadler Railは21日、サプライヤーと共有していたデータ交換プラットフォームが侵害され、ランサムウェアグループ「Everest」から1,000万スイスフラン(本記事掲載時点の換算レートで約20億円)の身代金を要求されたと発表した。
Stadlerの開示情報によると、このインシデントは7月中旬に発生したものの、ITシステムや生産業務への影響はないとのこと。ハッカーがサプライヤーから盗み出したのは、セキュリティ上重要ではない技術情報のみとされている。
また、同社は身代金の支払いを拒否し、トゥールガウ州警察に刑事告訴を行った模様。本記事が掲載された時点で犯行声明は出ておらず、EverestのリークサイトにもStadlerの名前は記されていない。
世界中の鉄道事業者に製品を供給しているStadlerは、生産拠点8か所とエンジニアリング拠点6か所で計1万8,000人を雇用。年間売上高は49億米ドルを超えている。
Everestは2020年にランサムウェアグループとして出現した後、ネットワークの暗号化をやめてデータ窃取を中心とする手法に切り替えている。現在では身代金が支払われない場合、盗み出したデータを公開すると被害者を脅迫しているようだ。
過去には侵害したネットワークへのアクセス権を販売する初期アクセスブローカーとして活動したり、ほかの攻撃者が盗み出したデータを自らの恐喝活動に利用したりすることもあった。
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