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AIプラットフォームCairn、日本含む複数国の組織を狙う目的で悪用される

佐々山 Tacos

佐々山 Tacos

2026.10.21

AIプラットフォームCairn、日本含む複数国の組織を狙う目的で悪用される

SecurityWeek – October 20, 2026

オープンソースのAIプラットフォーム「Cairn」が、日本を含む世界各地のWebサイトに対する攻撃を自動化するために悪用されているという。AIセキュリティ企業Norforgeが報告した。

Norforgeは、Gambit Securityが9月に公開した自律型AIエージェントによる複数オンライン小売業者の侵害に関するレポートを受け、Cairnに関する独自の調査を開始。この侵害では、Cairnに加えてStrixおよびHermesというオープンソースのAIフレームワークが悪用され、侵害された2社から60万件超のクレジットカード情報が盗まれたとされている。

関連記事:AIエージェントを使用した攻撃でクレジットカード情報60万件分が盗まれる

Cairnは、設定された目標に向けて複数のAIエージェントを連携させることができる汎用的な問題解決エンジンで、自律型のペネトレーションテストエンジンとしても利用可能。Cairnにおける各タスクは「プロジェクト」と見なされ、「origin」と呼ばれる起点とあらかじめ定義された目標が設定されると、エージェントはoriginから目標へと段階的に作業を進め、その意図や発見した内容を共有ブラックボードに投稿していく仕組みになっているという。

Norforgeの研究者は、インターネットスキャンプラットフォームを使って多数のCairnインスタンスを発見。これらをフィルタリングした結果、悪意ある活動に使われているものとみられるCairnパネルを20件超特定したという。同社によれば、いずれも金銭的動機による活動と思われ、明白な国家支援型侵入活動は見受けられなかったとされる。

NorForgeは、これらのパネルから明らかになった活動を以下3つのクラスターに分類している。

  • AIA0001:NorForgeが特定した悪意あるパネル群を使用するアクターらの中で現時点で最も活動的とされるクラスターで、使用言語は中国語、該当パネル数は14。これらのパネルでは、同グループに関連する可能性が高い攻撃プロジェクトが1,100件超観測されたという。標的は米国、日本、オーストラリアを中心とする複数国の組織。活動目的は、将来的な収益化を見越してEコマース/ペイメントインフラへWebシェルを設置し、永続的なアクセスを獲得することであるとみられる。
  • AIA0002:マーチャントペイメントサービスやグレーマーケット向けペイメントサービス、また医薬品関連プラットフォームなどからクレジットカード情報や暗号資産を窃取することに重点を置いているとみられるクラスターで、使用言語は英語、該当パネル数は10。ターゲットにはアフリカのコマースサイトも含まれており、Norforgeは同脅威アクターの拠点がアフリカにあるものとみている。
  • AIA0003:あらゆるタイプのEコマースサイトを標的とするクラスターで、使用言語は英語、該当パネル数は1。このパネルには、59件の攻撃プロジェクトが掲載されている。このアクターによるCairnの使用はまだ手探り段階にあるとされる。NorForgeは悪意あるアクターだろうと評価しているものの、確度は低いという。

NorForgeによれば、これらのクラスターによる攻撃試行の成功率は平均およそ10%ほどとされる。また、公開状態のパネルデータからは数百件のシークレットが見つかっており、そのうち11%が有効であることが確認されているとのこと。

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