脅威アクター「Tanaka」、2026年前半に25件の流出データを投稿し最もアクティブなデータブローカーに
The Cyber Express – July 28, 2026
2026年前半の流出データエコシステムにおいて、「Tanaka」と呼ばれる脅威アクターの存在が際立っていたとCybleが報告。データリークブローカーであるこのアクターは、その他の脅威アクターたちよりも多くの漏洩データを公開していたという。
Cybleは、2026年1月から6月にかけて全世界におけるデータ侵害・リークインシデントを367件記録。こうした盗難データの販売・公開には数十の脅威アクターが関与していたが、中でも最もアクティブだったのがTanakaで、このアクターが関与したデータリーク投稿の件数は25件だったとされる。これは、その他の主要アクターたちと比べて2倍以上の活動量に相当するという。
特定の業界・分野に特化した脅威アクターらとは異なり、Tanakaは複数の業界・地方を広範に標的とする点が特徴とされる。特に、北米地域の組織に関する7件のリーク投稿はTanakaによるもので、この地域において最もアクティブなアクターとなった。またヨーロッパ・英国においても活動量は豊富で、Tanakaは6件のリーク投稿に関与していたとされる。
近年、データリークはもはやランサムウェア攻撃の副産物に留まらず、独立したビジネスモデルとなってきた。Tanakaの活動は、サイバー犯罪のエコシステムにおけるそうした変化を反映しているという。
サイバー犯罪者は、盗んだ情報をアンダーグラウンドのマーケットプレイスを通じて金銭化しており、流出したデータベースを詐欺や恐喝、情報収集、あるいは転売に利用している。このような分業化はサイバー犯罪経済の他分野でも見受けられ、すでにアクセスブローカー、ランサムウェアのアフィリエイト、データ販売業者がそれぞれ異なる役割を担うエコシステムが形成されている。
セキュリティチームはこうした現状を踏まえ、アンダーグラウンドにおけるデータ漏洩状況の監視を、セキュリティ対策の一環として実施することが求められる。漏洩した認証情報、侵害されたデータベース、あるいはサイバー犯罪市場における言及を特定することで、盗まれた情報が実際に悪用される前に、早期の警告を得ることができるようになるという。
2026年のデータ漏洩ランドスケープに関するさらなる詳細は、Cybleのレポート(Cyble H1 2026 Cyber Threat Landscape Report)から確認できる。
ロシア、Telegram創業者を起訴 テロ活動支援の疑い
The Hacker News – Jul 29, 2026
ロシア連邦保安庁(FSB)は7月29日、Telegramの創業者パベル・ドゥーロフ氏をテロリストの活動を支援した疑いで起訴したと発表。ドゥーロフ氏はこれに加えて、ロシアの法に違反して制限対象の情報を同プラットフォーム上から削除しなかった罪などにも問われているという。
FSBによると、Telegramは「ウクライナの特殊機関やテロ・過激派組織が、ロシア連邦国内における破壊工作やテロ行為、大量殺戮、サイバー詐欺作戦を計画・調整するために利用している多数のチャンネル、チャット、ボットを、同プラットフォームから削除しなかった」とされ、その結果、女性や子供を含む多数の死傷者が出ることに繋がったとされる。
FSBはまた、ウクライナの特殊機関が「Daivinchik/Leo-Dating, Chatting, and New Friends」という名前のTelegramチャットボットを利用し、「欺瞞や心理的操作」を通じてロシア国民を勧誘して破壊工作やテロ活動に加担させていた事例を「多数」発見したとも述べた。
FSBはさらに、ウクライナの諜報機関が「Daivinchik」というTelegramのマッチングサービスを使ってロシア人男性らを騙したとされるケースにも言及。こうしたケースでは、ウクライナ諜報機関の職員が若い女性になりすましてロシアの若年男性とネット上で接触。恋愛関係を築こうと、希望のデート場所の位置情報を送らせるという。
FSBによると、その後、ウクライナのエージェントはロシアの警察や監視当局などになりすまし、外国製メッセージングアプリを通じて当該ロシア男性に接触。当該男性からマッチング相手に送られた資金は「ウクライナ軍の口座」に届き、位置情報は「敵のミサイル攻撃やドローン攻撃の計画」のために使われたという虚偽の報告をするとされる。ロシア当局と名乗る人物からこのような話を聞かされて怯えた男性はその後、刑事訴追するとの脅しを受けて、武装攻撃や放火行為を行うよう強要されたという。これらの行動は、表向きは標的となった施設の「対テロセキュリティに対する検証」、あるいはその他の「疑似作戦活動」への参加として装われていたとFSBは述べている。
このFSBの動きへの反応として、Telegramの公式Xアカウントは、中指を突き立てるドゥーロフ氏の写真を投稿。ロシア出身で現在ドバイ在住のドゥーロフ氏自身は、公のコメントを発表していない。
今回の起訴は、ロシアがTelegramに対して一連の規制を導入する中で行われている。ロシアは年明けに同サービスの利用制限を実施し、2026年4月にはほぼ完全な遮断に踏み切ったていた。
なおドゥーロフ氏は、この人気メッセージングプラットフォーム上の違法行為への対処を怠ったとして、約2年前にフランスでも逮捕・起訴されている。
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