約2万2,000台のMicrosoft Exchangeサーバーが乗っ取り攻撃のリスクにさらされる(CVE-2026-62911)
BleepingComputer – September 1, 2026
オンラインに公開されている約2万2,000台のMicrosoft Exchangeサーバーが、深刻度の高い認証バイパスの脆弱性に対して未修正のまま放置されているようだ。このセキュリティ欠陥を悪用されると、攻撃者は全ユーザーのメールボックスを乗っ取り、Eメールの送信や閲覧、添付ファイルのダウンロードを行えるようになるという。
CVE-2026-62911として追跡されているこのバグは、Exchange Server 2016、Exchange Server 2019、およびExchange Server Subscription Edition (SE) ソフトウェアに影響を及ぼすとのこと。標的サーバー上で基本的な権限を持つ攻撃者は、ユーザーの操作を必要とするものの、難易度が低い攻撃手法でこの脆弱性を悪用できるとされている。
マイクロソフトは2026年8月の月例パッチでCVE-2026-62911を修正しているが、オランダの国立サイバーセキュリティセンター(NCSC-NL)は先週、この脆弱性を悪用するコードがオンラインで入手可能になっていると報告。セキュリティ監視団体Shadowserverも9月1日、Microsoft Exchange Serverのフィンガープリントを有し、かつ未修正のままオンラインに公開されているIPアドレスを2万1,899件確認したと発表した。
その大部分は米国(6,200件)とドイツ(5,100件)に所在しているようで、ドイツ連邦情報セキュリティ庁(BSI)は8月28日、国内のオンプレミス型Exchangeサーバーの約85%がCVE-2026-62911に影響を受ける状態のままだと警告していた。ただし、BleepingComputerの記事が掲載された9月1日の時点では、実際の攻撃における悪用事例は確認されていないそうだ。
2021年11月以降、米サイバーセキュリティ・インフラストラクチャ・セキュリティ庁(CISA)はMicrosoft Exchange Serverの脆弱性20件を「頻繁に悪用されているセキュリティ問題」に指定しており、そのうち14件がランサムウェア攻撃でも悪用されたと指摘している。
攻撃者がMETRのAPIキーを盗み、約60万米ドル相当のAIクレジットを消費
The Hacker News – Sep 01, 2026
METR(Model Evaluation and Threat Research)は最先端のAIモデルが自律的なタスクを長期実行する能力を評価する非営利研究機関だが、外部の攻撃者がシステムへの不正アクセスを試みる「2件の重大なセキュリティインシデント」に見舞われたことを明らかにした。
同機関によると、これらのインシデントで機微情報が流出した形跡はないとのこと。さらに調査結果の一部は、一般公開に先立ち、提携するAI企業(名称は未公表)と共有されていたそうだ。今回の攻撃は既知の脅威アクターやグループによるものとは特定されておらず、AIエージェントが評価システムに侵入したといった事案でもなかったという。
METRは次のように述べている。「2026年3月、攻撃者が公開モデルの推論用APIキーを盗んで多額のクレジットを消費した。そして2026年5月には、攻撃者が公開アクセス可能なインフラを組織的に調査していることを確認した。その中には誤って公開されたエンドポイント経由で内部データへのアクセスを試行し、失敗した事例も含まれていた」
3月の事例ではAIモデルが無償提供されていたために事なきを得たが、蓄積された利用枠(クレジット)による請求額は約60万米ドルに達していた可能性もあるようだ。不正利用が即座に検知されなかった理由としては、普段から大量のトークンを消費する大規模な評価・実験を行っていることや、トークン利用額に上限が設けられていなかったことを挙げている。METRはこのインシデントを受け、同組織の認証情報やデータを外部インフラ/デバイスに置くことについてのセキュリティポリシーを更新し、監視体制を強化するとともに、可能な限りAPIキーに利用額アラート機能を追加したと述べた。
一方、5月に確認された2回目の攻撃はフロンティアAIモデルへの不正アクセスを目的としたもので、金銭的動機が疑われる脅威アクターの「継続的な外部攻撃キャンペーン」と説明された。「攻撃者は公開されている当組織のインフラを組織的に調査していた。脆弱性発見を自動化するためにエージェントを多用し、認証プロバイダーへのクレデンシャルスタッフィング、OAuthトークン取得の試行、新規デプロイされたサービスのスキャン、スタッフを標的としたフィッシング攻撃などを行っていた」とMETRは述べている。なお、攻撃者が脆弱性を発見したり、非公開データにアクセスしたりした形跡は見つからなかった模様。













