Flashpointの新しいガイドでは、初期アクセスから復旧に至るまで、現代のランサムウェア攻撃における各ステージを解説するだけでなく、それぞれの段階で攻撃を阻止するために必要なインテリジェンスについて考察しています。
*本記事は、弊社マキナレコードが提携する米Flashpoint社のブログ記事(2026年10月27日付)を翻訳したものです。
昨今のランサムウェア攻撃は規模が拡大する一方で、新たな攻撃者にとっての参入障壁が下がり続けています。Flashpointの調査によると、あらゆる業界を狙ったランサムウェア攻撃が2026年上半期に6,256件確認されており、これは2025年から2026年の間に45%急増したことを意味します。その背景にあるのは、ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)モデルが拡大したことに加え、脅威アクターがAIや盗まれた認証情報、脆弱性をますます悪用するようになり、攻撃キャンペーンを加速させているという実状です。
その影響は広範囲に及び、確認された攻撃のうち18%を製造業が占め、これにビジネスサービス・コンサルティング(13%)とヘルスケア(9%)が続きます。さらにその一方で、QilinやAkiraなど多くの成果を上げているランサムウェアグループは、こうした攻撃活動がどれほどの規模で実行され得るのかという事実を誇示し続けています。
ランサムウェア攻撃がどのように展開され、どの段階で阻止できるのかを理解することは、防御側にとって極めて重要です。
AI時代のランサムウェア攻撃に対抗するための指南書
Flashpointの新ガイド『Ransomware in the Age of AI: A Survival Guide for Defenders(AI時代のランサムウェア:防御者向けのサバイバルガイド)』は、サイバー脅威インテリジェンスの専門家、脅威ハンター、そしてセキュリティリーダーを対象に、現代のランサムウェア攻撃におけるライフサイクル、つまり偵察や初期アクセスの確立、そしてインシデント対応から復旧に至るまで、すべてのステージを実践的な視点で解説しています。
一次情報源に基づくFlashpointのインテリジェンスに加え、絶えず進化する脅威アクターの戦術についての分析を活用した本ガイドでは、攻撃の深刻化を未然に防ぐ機会を特定し、インシデント対応を強化するとともに、再び侵害に遭うリスクを低減するための方策を探ります。
本ガイドでは以下について学習できます。
- 現代のランサムウェア攻撃における各ステージ:偵察からフィッシング、初期アクセス、ラテラルムーブメント(水平移動)、暗号化、そして身代金交渉に至るまで、攻撃のライフサイクルを追跡できます。
- 防御側が介入できる領域:侵害された認証情報の監視、脆弱性インテリジェンス、アンダーグラウンド活動の可視化がどのように活用され、重要システムへの攻撃を許す前に脅威が特定されるのかを理解できます。
- AI導入で変化するランサムウェアオペレーション:AIを活用した機能、汎用化されたツール、そしてRaaSエコシステムにより、ランサムウェア攻撃の経済的側面や実行手法がどのように変化しているのかを探ります。
- 対応と復旧を強化する方法:進行中のインシデントを封じ込め、業務を復旧させるとともに、チーム間の連携を改善し、再び攻撃されるリスクを低減するための戦略を学びます。
2026年上半期、Flashpointはランサムウェア活動が45%急増したことを確認しました。主な標的は製造業、ビジネスコンサルティング、ヘルスケアといった重要部門です。QilinやAkiraといったRaaSグループが活動を拡大する中、情報窃取型マルウェアも27%増加しており、以前より迅速かつ安価にアクセス権を入手できるようになっています。効果的な防御を実現するには、攻撃ライフサイクルのあらゆる段階において、一次情報に基づくインテリジェンスをインシデント対応の基盤に据えることが欠かせません。
Ian Gray(Flashpointインテリジェンス部門担当副社長)
現代のランサムウェア攻撃におけるライフサイクルを理解する
データの暗号化からランサムウェア攻撃が始まることはほとんどありません。システムがロックされる、あるいは身代金の要求が突きつけられるずっと前から、攻撃者は標的候補に関する情報を収集し、露出している脆弱性を悪用するか、盗まれた認証情報をアンダーグラウンドマーケットで入手している可能性があります。
Flashpointでは、2026年上半期にインフォスティーラー(情報窃取型マルウェア)関連の活動が前年上半期比で27%増加していることを確認しました。これはランサムウェアエコシステムにおいて、侵害された個人情報の果たす役割がますます重要になっていることを浮き彫りにしています。認証情報やセッションデータを盗まれた場合、組織の環境へのアクセス手段が攻撃者に渡ることになるため、従来の防御策を回避されるばかりか、侵入の足がかりを築かれてしまう危険性があります。
こうした初期アクセスの手法は、より広範な犯罪活動とますます深く結び付くようになっています。RaaSグループは攻撃チェーンの各段階で専門的なツールやサービスを利用できる一方、AIを活用した機能で特定の活動を自動化・スピードアップする新たな機会を得ています。
これにより、防御側としても行動を起こす機会が複数生まれています。流出した認証情報や新たな悪用活動、脅威アクターの振る舞いに関するインテリジェンスを活用することで、セキュリティチームはこれまで以上に早くリスクを特定し、侵害が深刻化する前に対策の優先順位を決められるようになります。
Flashpointの新しいガイドでは、ランサムウェアのライフサイクル全体においてこれらの機会を検証するのみならず、脅威の機先を制するプロアクティブなインテリジェンスと連動した対応を実施することで、組織の業務が中断するリスクを最小限に抑えるだけでなく、回復力を強化するためにどう役立つのかを概説します。
よりプロアクティブな防御を構築し、ランサムウェアに対抗
ランサムウェア攻撃の手口が進化し続ける中、企業や組織には自らの環境を狙う脅威を可視化し、攻撃のあらゆる段階で適切な対応を施すためのインテリジェンスが求められています。
侵害された認証情報の特定に始まり、新たな脅威の監視、インシデントの封じ込めから再攻撃の防止に至るまで、攻撃のライフサイクルに基づくアプローチは、ランサムウェアインシデントが発生する前はもちろんのこと、発生している間、そして発生した後においても、セキュリティチームがより的確な意思決定を下すための力となります。
『Ransomware in the Age of AI: A Survival Guide for Defenders(AI時代のランサムウェア:防御者向けのサバイバルガイド)』を入手し、現代のランサムウェア攻撃のライフサイクルについて理解を深めるとともに、Flashpointの脅威インテリジェンスをランサムウェア攻撃の予測と阻止だけでなく、復旧にも役立てる方法をご確認ください。
※日本でのFlashpointに関するお問い合わせは、弊社マキナレコードにて承っております。
また、マキナレコードではFlashpointの運用をお客様に代わって行う「マネージドインテリジェンスサービス(MIS)」も提供しております。
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