新型DDoSボットネット「Dysphoria」、世界中のデバイス20万件に感染
BleepingComputer – July 27, 2026
「Dysphoria」ボットネットが世界中で約20万台のデバイスを侵害し、分散型サービス拒否(DDoS)攻撃やトラフィックリレー操作に利用している。
3月25日にQiAnXin XLabの研究者が発見したこのボットネットは「jackskid」と「fbot」マルウェアから派生しており、ブロックチェーンベースのC2機能が追加されているため、インフラ全体の追跡と解体が困難になっている。具体的には、イーサリアムのENSドメインとSolanaのSNSドメインを使用してインフラ情報を取得する。一方で、C2アドレスは偽のIPv6文字列の中に隠蔽され、独自のバイト変換アルゴリズムを使用して復元される。
感染したクライアントは78バイト固定サイズのログインおよびハートビートパケットをC2サーバーに送信し、オペレーターからDDoS攻撃コマンドを受信するとのこと。また、6月下旬には、感染したデバイスをネットワークプロキシに変換することのみに特化し、DDoS攻撃を行わない亜種も確認されている。この亜種は、侵害したデバイスのUPnPを悪用し、インターネットからの着信接続を可能にする。
DysphoriaボットネットはTelnetやSSHの脆弱な認証情報を突くか、IoT製品における既知の脆弱性の悪用によって拡散する。具体的には、CVE-2025-55182(通称React2Shell)、CVE-2025-34152(Shenzhen Aitemi)、CVE-2025-28137(Totolink)、CVE-2025-9528(Linksys)といった比較的新しいもののみならず、CVE-2017-17215(Huawei)やCVE-2020-8515(DrayTek)などの古い脆弱性も悪用している模様。
XLabの研究者が7月14日から20日にかけてボットネットを監視した結果、感染したホストから1日あたり最大74万件のpingが送信され、中国からの接続が1,800件、それ以外の国からの接続は23万9,000件観測されたという。なおボットネットの運営者は最大4TbpsのDDoS攻撃が可能と主張している。
ボットネットへの感染を回避するために、デバイスのファームウェアを最新の状態に保ち、デフォルトの管理者パスワードを変更するだけでなく、不要なリモートアクセスを無効にし、セキュリティ設定を強化することが推奨される。
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