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Cisco FMCの脆弱性、ランサムウェアアクターや国家型ハッカーに悪用される:CVE-2026-20079、CVE-2026-20316

佐々山 Tacos

佐々山 Tacos

2026.09.11

Cisco FMCの脆弱性、ランサムウェアアクターや国家型ハッカーに悪用される:CVE-2026-20079、CVE-2026-20316

BleepingComputer – September 10, 2026

シスコ製品Secure Firewall Management Center(FMC)における最近修正された認証バイパスの脆弱性CVE-2026-20079および静的認証情報の脆弱性CVE-2026-20316は、ランサムウェアや国家支援型攻撃に関連する3つの脅威クラスターによって悪用されているという。Cisco Talosが報告した。

 

Cisco Talosの新たなレポートによると、これらの脆弱性を攻撃で悪用しているとされるのは以下3つのクラスター。UAT-11823については、CVE-2026-20079とCVE-2026-20316の両方を悪用していたという。

  • UAT-12197:CVE-2026-20316と関連する静的認証情報を使ってFMCデバイスにアクセスしていた。被害者ネットワークの偵察を行ったのち、Impacket、Invoke-TheHash、カスタムのEDRキラーといったポストエクスプロイトツールを使用。最終的に、ファイルの暗号化を目的としてQilinランサムウェアを展開したとされる。Talosは、同クラスターはQilinランサムウェアのアフィリエイトだろうと高い確度で評価している。

 

  • UAT-11823:CVE-2026-20079の悪用、またはCVE-2026-20316関連の静的認証情報の使用によってFMCデバイスへアクセスし、C2インフラと接続するNetcatベースのリバースシェルを確立して、最終的にCyclops Blinkマルウェアの亜種を展開したとされる。Cyclops Blinkは過去にロシアの脅威グループSandwormに関連づけられたLinuxマルウェアで、今回の亜種はバックドアとして機能し、永続アクセスや認証情報窃取、ネットワークトラフィックのスニッフィングといった性能を備えている。Talosは、UAT-11823はSandwormとツール上の共通点を持つAPTアクターだろうと高い確度で評価している。

 

  • UAT-11988:CVE-2026-20079を悪用し、JSPベースのWebシェルをCisco Security Manager Tomcatのwebrootディレクトリに展開。その後、このWebシェルによって悪意あるJARファイル(cmd.jar)がインストーリされた。UAT-11988はcmd.jarを使って侵害されたシステム上の内部データベースにクエリを実行し、ユーザーの認証データや認証情報を盗み出したとされる。

 

シスコはすでに、悪用された両脆弱性に対するホットフィックスをリリース済みで、顧客に対し、直ちにインストールするよう呼びかけている。同社はまた、9月14日の週中に、その他の脆弱性に対するパッチを含むより包括的なセキュリティ強化策をリリースする予定とのこと。

数百体のAIエージェント使った攻撃でPaperCutの脆弱性が悪用され、395超の組織が侵害される:CVE-2026-81578、CVE-2026-82078

The Register – Thu 10 Sept 2026

ある脅威アクターが数百件のAIエージェントを使ってPaperCut MF/NGにおける脆弱性CVE-2026-81578およびCVE-2026-82078を悪用し、少なくとも395の組織に侵入したという。脅威インテリジェンス企業GreyNoiseが報告した。

 

今回悪用されたCVE-2026-81578は認証バイパスの脆弱性で、CVE-2026-82078は安全でない動的クラス読み込みの脆弱性。いずれも2026年8月28日に緊急パッチがリリースされ、PaperCutは当時「顧客におけるインシデントが確認されたことを認識している」と述べていたほか、その後のCEOによる声明では最初に報告された侵害は教育セクターの企業において8月27日に発生していたことが明かされていた。9月10日には、緊急パッチに置き換わるセキュリティメンテナンスリリースも公開されている。

 

GreyNoiseによれば、2026年8月31日、45.142.193.132を用いるロシア語話者とみられる脅威アクターが、AIを使ってCVE-2026-81578およびCVE-2026-82078のエクスプロイトを開発・テスト・使用していたという。アクターは自ら構築した実験環境においてリモートコード実行(RCE)と認証情報の収集に成功すると、OpenAIのCodexハーネス、DeepSeekのモデル、および一般に公開されているさまざまなオフェンシブセキュリティツールを基盤とする数百のAIエージェントを使い、48か国に所在する395組織のPaperCut MF/NGインスタンス少なくとも440件を侵害したとされる。なお、395は名称が特定された組織の数で、これ以外に特定不能だった被害者も複数存在するという。

 

GreyNoiseはエージェントを使った攻撃のスピードについて、「空のワークスペースから、わずか4時間足らずで実際の被害者に対して初めてRCEを成功させた上、その後の2時間でドメイン管理者権限を初めて取得した。そして、本格的な攻撃キャンペーンが開始されると、26秒の間に少なくとも11の組織を侵害した」と記している。

 

攻撃者はエージェントに対し、ロシアや中国、香港、タイ、イラン、CIS(独立国家共同体)諸国など28か国の組織は攻撃しないように伝えていたとされる。しかし、エージェントは必ずしも毎回この指示に従ったわけではなく、この攻撃NGリストに掲載された国々の組織をハッキングしたケースもあったという。GreyNoiseはエージェントが逸脱した行動を取った理由は現在のところ不明だとしつつも、「エージェントの暴走の典型的な例」だとコメントしている。

 

この攻撃者が、侵害された組織へのアクセス権の取得のみに注力し、その後、提携グループやその他のデータ窃取、恐喝、ランサムウェアグループに攻撃を引き継ぐ計画なのか、あるいはこのアクセス権を利用して自らさらなる悪質な活動を行う計画なのかは不明だという。

 

なお、GreyNoiseによれば、今回の攻撃で使われたIPアドレス「45.142.193.132」は、パロアルトネットワークス、Ubiquiti、Citrix、SonicWall、およびProxmox VEのインターネットに接続された技術やデバイスに対する攻撃にも使用されてきたとされる。このため同社は、2026年7月から45.142.193.132を使った悪意ある活動を追跡していたとのこと。

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