ゼロクリック攻撃でセルビア人活動家のスマホがスパイウェアに感染
CyberInsider – September 3, 2026
セルビアの民主化運動に携わる学生活動家のスマートフォンがNSOグループのPegasusスパイウェアや、Cellebrite社のNoviSpyスパイウェアに感染していたことが明らかになった。
今年8月、活動家12名がAppleからスパイウェア感染に関する通知を受け取った。セルビアの市民団体SHARE Foundation、権力監視機関Citizen Lab、アムネスティ・インターナショナルが調査を行った結果、通知を受けた学生のiPhoneが2025年12月から2026年1月の間にPegasusスパイウェアに感染していたと確認された。PegasusはイスラエルのNSOグループが開発し、政府機関向けに販売している商用監視ソフトウェアで、感染したスマートフォンのデータ、マイク、カメラへのアクセスを可能にする。Citizen Labは、AppleのiMessageを介したゼロクリック攻撃が感染経路だろうとの考えを示し、この問題はiOS 18.4.1のセキュリティ更新によって修正されたと推測した。
さらに、尋問中に警察によって押収された別の学生のAndroidスマートフォンからはイスラエルのCellebrite社が提供するNoviSpyの亜種が発見された。調査を行ったアムネスティ・インターナショナルによると、このスパイウェアの機能は従来のNoviSpyに似ているものの、検出を困難にするための対策が講じられているそう。
セルビアでは長らくスパイウェアが活動家の行動を監視する目的で使われており、2026年初頭から学生運動や反体制運動に関係する少なくとも14人がスパイウェアの標的になっているとSHARE Foundationは述べた。これはセルビア国内で観測された中で最大規模の監視活動であり、2026年3月29日の地方選挙にあわせて国会議員や地方議員も標的となっている。
なお、Pegasusはリモートで標的に感染させることが可能な一方でNoviSpyは標的端末への物理的アクセスが必要とされる。このことは過去の事例でも示唆されており、2024年には警察に一度押収されたスマホからNoviSpyが発見され、データがセルビア保安情報局に関連するインフラに送信されていたことが確認された。また、別の事例では、セルビア当局はAndroidの脆弱性を悪用して学生活動家の携帯電話のロックを解除し、スパイウェアをインストールしようと試みていた。
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