ヨーロッパでスーパーマーケットの冷却装置を標的としたサイバー攻撃が再発
Help Net Security – November 2, 2026
フランスでスーパーマーケットの冷却装置を狙った大規模サイバー攻撃が発生してから3週間、ベルギーやルクセンブルク、スウェーデン、フィンランド、アイルランド、エストニア、オランダでも同様の被害が相次いだと報じられている。前回の攻撃と同様、背後に潜む攻撃者が誰なのかはまだわかっていない。
ベルギーの通信社Belgaは2日、国内のDelhaize、Carrefour、Sparといった各店舗で冷蔵・冷凍設備に被害が出ていると報じた。攻撃者は遠隔操作で冷却装置の蒸発器を「霜取りモード」に切り替え、庫内の温度を上昇させたそう。この手口自体は、10月中旬にフランスで発生した攻撃とまったく同じとみられる。
産業用冷却設備の製造・設置を手がけるベルギー企業Sabcobelによると、攻撃は1日深夜に始まった模様。同社顧客の多くはフランスでの事例を受け、冷却装置の管理をセキュアなインターネット経由で行うよう切り替えていたが、冷却装置自体に物理的な改修を施さない限り、今回の攻撃につながった脆弱性を根本的に解消することはできなかったようだ。
また、ルクセンブルクではDelhaizeが被害に遭ったほか、スーパーチェーンのColruyt、Intermarchéの一部店舗で「技術的な問題」が発生したとのこと。ただしこの件については、サイバー攻撃によるものとは明言されていない。同じくスウェーデンでもCoopやIcaの複数店舗で被害が確認され、冷凍庫の温度が50℃まで上昇していたと報じられている。
サイバーインテリジェンス企業LupovisがHelp Net Securityに語った話によると、同社は10月20日以降、Danfoss製冷凍制御センサー「AK-SM」を標的とした認証試行を観測していたそうだ。こうした調査活動は10月30日まで続いたとされ、11月1日に攻撃を一斉実行する準備を進めていたと考えられている。
なお、同社CEOはこの調査活動が「以前から防弾ホスティングに分類され、ロシアの攻撃者が利用しているASN(自律システム番号)から行われていた」と指摘している。
Red HatがLinux TCPのRCE脆弱性を修正、Ubuntuはテストチャネルで修正を提供開始(CVE-2026-98432)
The Hacker News – Nov 03, 2026
米企業Red Hatは1日、Red Hat Enterprise Linux 8/9/10向けにLinuxカーネルのIPv4 TCPコードにおける解放済みメモリ使用の脆弱性を修正した。一方、Ubuntuを開発する英企業Canonicalも、2日にオプトイン形式のテストチャネルで最新3件の長期サポート(LTS)リリース用に修正を提供。ただしこちらは、正式なアップデートの配信時期が未定とされている。
この脆弱性(CVE-2026-98432)は認証を受けていない攻撃者に遠隔で悪用される可能性があり、リモートコード実行(RCE)につながる恐れがあるとのこと。深刻度については、LinuxカーネルのCVEチームがCVSSスコアで9.8(10段階)と評価し、Red Hatは当初「Moderate、5.9」としていた評価を「Critical、9.8」に引き上げている。
このバグはLinux 4.4以降に存在し、アップストリームでの修正は10月に行われているそう。しかしUbuntu 20.04、18.04、および16.04については現時点で修正が提供されておらず、これより古いリリースもUbuntu Proを通じた「拡張セキュリティメンテナンス(Expanded Security Maintenance)」が必要とされる。
CVE-2026-98432を悪用した攻撃は、ベンダーやCERT、あるいはカーネルCVEチームのいずれからも報告されていない模様。米サイバーセキュリティ・インフラストラクチャ・セキュリティ庁(CISA)が10月30日に公開したKEV(悪用が確認済みの脆弱性)カタログにも記載されていない。














